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●X-MEN(特別編)

cover 20世紀FOXホームエンターティメントジャパン

2000年20世紀FOX作品
監督:BRYAN SYNGER
主演:HUGH JACKMAN・PATRICK STEWART

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【シリアスと暗さはイコールではない。】

何だかなあ、暗いよなあ。
この映画はとてもとても暗い映画です。
前回のティム・バートン版猿の惑星の次にこのレビューを持ってきたのには、その暗さについての関連性があるからです。
ティム・バートンによる「バットマン」は非常に暗い映画でした。
バットマンという能天気なアメコミを暗いシリアスなSF映画に仕立てたという点で、ティム・バートンの才能を強く感じさせながらも、何となく面白みに欠けるというのが私のバットマン評なわけですが、このX-MENにも、そのまんま同じコメントを書く事が出来ます。
だからどうしても「二番煎じ」という印象が拭えません。


X-MENじたい、バットマンと同じくアメコミの代表的スーパーヒーローですが、バットマン以上に暗い過去と現在を背負う人々が主人公になっています。
確かに、ミュータントという問題を真面目に取り組んで映像化すると、暗い映画になってしまうのはやむを得ないことではないかと思います。
でもねえ、この手の映画の真骨頂は、その荒唐無稽さを如何にして馬鹿馬鹿しくも真面目に表現していくかにある、と思ったりするんですね。
バットマンの敵役には、それがあったように思います。なんたってジャック・ニコルソンでしたからね。彼の怪演無くして、ティム・バートンのバットマンは語れないように思います。

一方、このX-MENの方はどうかというと、真面目で深刻な内容を扱っているがために救いがありません。
突然変異により超人的な力を持ってしまう進化した新人類「ミュータント」を、社会から合法的に迫害するという「差別法案」の立法化を目指す旧人類。
同じミュータントながら、そうやって「差別法案」を作り出す旧人類たちを滅亡させてやろうと試みるマグニトー率いる人工ミュータント一派。
彼らの間で孤独や苦悩を抱えながらも旧人類との共存と平和維持を望むプロフェッサーX率いるX-MENと、マグニトー一派との対決が、この映画のストーリーとなります。

彼らX-MENのメンバーたちは、それぞれに複雑な境遇と悲しい過去を背負って生きていますが、中でも悲惨なのが、触れた相手のエネルギーを吸収してしまい、そのために相手を死に至らせる可能性もあるという少女ローグ。
恋人とキスをするだけで、相手の生命力を奪い取ってしまうのだから堪りません。

これは重たいよなあ。
こういう重たい内容をベースにしてしまっているので、最終的にX-MENたちが勝っても救いが無いのです。
それが見ているものとしての辛さに結びついてきてしまいます。

確かに目玉から破壊光線を出しまくるサイクロプスや、半魚人のくせにお色気タップリのミスティーク嬢なんて、荒唐無稽すぎて馬鹿馬鹿しいのではありますが、それが面白さに繋がって来ません。キャラクターが弱いんですかねぇ。

じゃあ、なんでこの映画を見たかといえば、第一に見知った名優が出演しているからに過ぎません。
X-MEN軍団の首領役のパトリック・スチュワートです。
そう、スタートレックTNGのピカード艦長その人。
あまりにもピカードがハマリ役になってしまいましたから、別の役をやってもピカードのイメージが抜けないんじゃないかなあ?と心配していましたが、配役の妙もあってか、ピカード艦長そっくりそのままで見事にX-MENのプロフェッサーXになっているのでした。

もうひとつ、この映画をDVDを買ってまでして見た理由があります。
それは、実はこの映画、私は飛行機の中で見たんですね。
ソウルから成田までの国際線の中で見たのです。で、当然のように途中までしか見られない。
何が気になるといって、見ているテレビ番組や映画を途中で打ち切られる事ほど、残りが気になる事はありません。
あの時全部見てたら、このDVDは買わなかったかも知れないなあ。

一番気になったエンディングは、やっぱりそう来たか!と言わずもがなの「自由の女神」でのアクションシーン。
アメリカ製SF映画で自由の女神を使うのって、日本の怪獣映画で東京タワーを壊すのに匹敵する「お約束」だわな。
そんなところも多いに二番煎じ的で不満タラタラです。

などと書いていたら、早くも第2作目が登場するとか、全3部作になるとかいう情報を耳にしました。
スターウォーズじゃないんだから、わざわざ3部作なんかにしなくても、、、と思ったりします。
そんなところにも二番煎じ的な印象が拭えないのでした。