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●サンダーバード(第2部)

cover 東北新社

1964年製作:NHK放映
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【さらにレベルアップした人形造型に着目】

前半16話で一旦終了したサンダーバードは、間に映画版サンダーバードをはさみ、後半16話が作成されます。

後半の出演者は、かなり大人びた顔つきになっているように見えます。
「すばらしいクリスマスプレゼント」の悪役なんか、ミケーレ・アルボレートとティエリー・ブーツェンのコンビですからね(分からない人には意味不明ですみません)。
ああ、こういう顔のオヤジ、居るよなーって感じですか。

また、怒った顔、笑い顔などの表情もより顕著になり、玉のような汗をかいたり、うっすらと口の周りに青い髭が生えたりと、非常に細かい表現の充実が随所に見られます。
また、吊り人形の欠点というべき、「歩く」情景を極力省き、歩かなくても良いようにエアバイクなどの新兵器が登場してきます。

そういったリアリズムを追求する一方、ストーリーの方はますます荒唐無稽になっていきます。
イギリス番組特有のユーモアのあるストーリー作りが、サンダーバードの魅力を倍増させていると言っても良いでしょう。
アメリカの片田舎の諜報部員47号「ジェレマイヤ」なんて、ズーズー弁(アメリカにもズーズー弁があるのか?)のオヤジですからね。また、この奥さんもいい味出してます。
パーカーの奥さんといい、ジェレマイヤの奥さんといい、無愛想で、魔女か鬼婆みたいなツラガマエなのに人の良いおばさん(おばあさん)というのは、まさにイギリス的な発想で面白いです。
個人的に一番好きなゲストキャラクターは、「公爵夫人の危機」に登場するロイストン公爵夫人でしょうか。
無類のギャンブル好きで、それが仇になって全財産をスってしまうようなおばあさん。
最後に残った絵をめぐって、地下に閉じ込められ、間一髪で救助隊に助けられるのですが、そんな危険な目に遭ってもギャンブル好きは直らない。
良い人も悪い人も、どこか憎めないキャラクターに仕上がっているのは、子供番組というのを意識しての事だと思いますが、善人にも欠点を与えているのが秀逸ですね。

「情報員M.I.5」「危険なメロディー」などのエピソードは、当時人気のあった007の映画にヒントを得たと思われるようなスパイサスペンスものに仕上がっていて、大人が見ても充分に楽しめる内容になっています。

サンダーバードには最終回がありません。
事実上の最終話となっているエピソードには、大団円的な要素も、豪華絢爛なフィナーレもなく、ただいつもどおり救助活動を行い、それを成功させて帰路につく隊員の姿があるだけです。
サンダーバードは終わることなく、いつまでも我々の心の中で活動を繰り広げているのです。
この素晴らしい番組を作成した、ITCとテレビ会社に最大級の敬意を表したいと思います。