筆者の購入したDVDや本、鑑賞した映画、テレビ番組、コンサート等のインプレッションを書いています。
Top > ステージ > LIVE

●2004年5月29日 KISS 日本武道館

実に27年ぶりのKISS来日公演を見に行ってきました。
これは、自分自身の備忘録を兼ねたインプレッションです。

開演まで
武道館は昨年末のエリック・クラプトン以来であるが、最近見たコンサートの中では一番汗くさい客が多いような気がする。いや、いい意味で。
顔面ペイントして衣装まで完璧にコスプレしたあんちゃんなども居て、77年初来日の時を思い出しながら館内へ。プログラムが館内には無く、外の売店にしか置いていなかったので、これは帰りに買うことにする。
今回の席は1階南西。まあまあのポジションである。客層にかなり幅があって、40以上のどうみても普通のオヤジから二十歳そこそこ位の若者、小学生くらいの子供を連れた家族連れなど。さすがに30周年を迎えるバンドの公演だけのことはある。

  1. Love Gun オープニングは、THE WHOのWon't Get Fooled Againが大音響で流れた後、引き続きMontroseのRock Nationで会場が暗転。 ステージ全体を覆い尽くしている幕が降りていよいよKISS ALIVEの開幕である。 いきなり1曲目は「LoveGun」。 インターネットの情報で、前々日のセットリストを入手していたのだが、それによれば1曲目は「King of The Night Time World」だったのでちょっとビックリ。 ひょっとして毎日セットリスト変えてるのか!

  2. Deuce
    1曲目から総立ちの場内。当然のように我々も立って拍手。
    動きが悪いんじゃないかと心配していたポール、ジーンのご両名とも、実によく動く。
    特に12インチのロンドンブーツ履いたまま軽やかにステップを踏んでしまうポールにはビックリ。


    最後に大音響の爆音がドカン!!!隣の女房がビックリしていた。

  3. Makin' Love
    「"Rock'n Rollover"からの曲を続けてやるよ。」というポールのMCで始まったのは何とMakin'Love。
    25年ぶりくらいに聴いたぞこの曲、しかし、しっかり歌えてしまう自分がいかにKISSを聞き込んでいたか解るというもの。このアルバム、実はあまり好きじゃないんだけど。
    曲の途中で客席からブラジャーが投げ込まれる。これを広げてマイクスタンドに吊るすポール。その後もジーン目掛けて沢山のブラジャーが投げ込まれ、ジーンのマイクスタンドはブラジャーの吊るし台と化していた。

  4. Calling Dr.Love
    渋い選曲が続くのであった。
    正直言って、77年初来日とあまりセットリストは変わらないんじゃないかと思っていたのだが、結果的には7割が違う曲であった。
    長くやっていればそれだけ曲も溜まってくるという事なんだろうけど、捨て曲が少ないのもKISS全盛期の特徴だ。
    途中でドラム両脇のセット上から火柱がドーンと上がってビックリ。

  5. 上を向いて歩こう
    ポール一人でMC。「今日は最高のサタデーナイト・スペシャルソングを歌っちゃうよ!」というわけで歌いだしたのはスキヤキソング。
    「思い出す夏の日」の歌詞が解らないらしく、会場に助けを求める。
    One more time!でもう一度。
    しかし、会場も「思い出す夏の日」の所がうまく歌えていない。覚えとけよ!ニッポンジン!!!

  6. C'mon and Love Me
    「次の曲はサードアルバムの Dressed to Kill から・・・かもーん・・・あーんど・・・らぶ・・・みー!!!」
    このあたりの古い曲のノリと、後で続く比較的新しい曲のノリを比べてみると、どうしても古い局の方がノリが良かったのは仕方ないところだろうか。
    メンバー紹介があったのはこの曲のあとだったかな?

  7. Cold Gin
    「アルコールを飲んだら、車の運転をしちゃいけません!」と、何だか優等生みたいなMCで始まったのはお馴染みコールド・ジン。
    トミー・セイヤーのギターソロがカッコいい。が、聴いた位置が悪かったのか、もうひとつ音が小さかったのが残念。
    ジーンとトミーが向かい合い、顔を思いっきり近づけて弾いていたのが面白かった。
    77年の時みたいにギターは燃やさないのか。

  8. Got to Choose
    セカンドアルバム「HOTTER THAN HELL」から。
    アンプラグド以降、非常にハーモニーが上手くなったというKISSだが、それを充分に感じさせる曲であった。
    ギターソロがエースを彷彿とさせて良い感じ。

  9. War Machine
    曲の始まる前に、ローディがステージ上に四角い箱を投げ込む。何だろうなあ?と思う間もなく曲が始まった。
    エリック・カー在籍時のアルバム「CREATURES OF THE NIGHT」からの曲。これも地味な曲だなあ。
    正直言ってこのあたりは中だるみしそうな感じだったが、そこは稀代のエンターテナーである。曲の途中からスモークが出だし、曲が終わると赤い回転灯が回ってサイレンの音が!!

    来ました前半のハイライト。ジーン・シモンズ社長の火吹き!!
    たっぷり余韻を持たせて見栄を切り、ばっとひと吹き。実に27年ぶりの火吹き鑑賞であった。女房大喜び。このあたりから、ダンナそっちのけで女房の方がステージを楽しんでいたような気がする。

  10. Lick it Up
    同名のアルバムから。このアルバムでKISSは化粧を落として普通のバンドになってしまったのであった。ポールの素顔はあまり違和感を感じなかったが、ジーンが全然違う顔だったのでビックリしたのを覚えている。
    大半のKISSファンが、このアルバムをきっかけにしてKISSから卒業したように思う。(私の場合はもっと早かったが)
    そういう意味でも、この曲を敢えて入れ、メイク姿で演奏したのにはなかなか感じるものがあった。

    火吹きの後だったので、ノリが悪くなかったのが救われた感じ。さすがに計算されているセットリストだなあ、と思う。

  11. Parasite
    セカンドアルバムに戻り、名曲Parasite。
    ジーンの歌いッぷりが力強い。ギターのリフが弱くて聞こえづらかったのは位置の関係だろうか。

  12. She
    ParasiteからSheに続くのは、KISS ALIVEの流れと一緒で耳なじみが良い。
    以前はメドレー風に演奏していたそうだが、今回はきっちりと曲を分けた。 
    エリックが最後にスティックをぽーんと投げてキャッチするんだけど、キャッチしそこなってチェッと指を鳴らしていたのがご愛嬌。

  13. I Want You
    ポール・スタンレーの独壇場。延々とソロで歌いこむ。
    息は続くし、声にも張りがあるし、とても50歳とは思えないぞ。
    客席との間で、I want You の掛け合い。77年当時と比べて、日本人もずいぶんこの手の掛け合いが上手くなったと妙なところで感心してしまった。
    曲が終わってから、投げ込まれたタオルで体を拭くポール。で、そのタオルをまた観客席に。多分女性が拾っていたと思う。よかったね。

  14. I Love it Loud
    この曲も「CREATURES OF THE NIGHT」から。
    正直言って、解りませんでした。でもまあ、知らない曲でも結構のれるのがKISSの良いところ。
    西側はジーンのポジションなのだが、その後ろにお立ち台があって、たまにトミー・セイヤーが来る。ポールはあまり西側がお好みではなかったようで、来てもちょっと煽っただけですぐに戻ってしまう。
    ポールが来ると、必ず目の前のおねーちゃんが「ポールゥ!!」っと叫ぶのがおかしかった。

  15. 100,000 Years
    雀坊お気に入りの1曲。
    今回のコンサートでよかったことのひとつに、ステージ後方に大きなモニターがあったことが挙げられる。
    ハンディカメラを持った2人のクルーが撮影したステージの状況が、このモニターに大写しになるのだ。
    メンバーの表情もよく分かるし、舌を出してヨダレをダラダラと巻き散らすジーンの顔もじっくり拝めた。
    でも、ジーンのメイクがちょっと小さめで、偽者のように見えてしまったのは私だけだろうか???

  16. Unholy
    スモークが立ち込める中、ジーン社長が中央で仁王立ち。ベースが斧をかたどったものになっている。
    ボーンと鳴らしては観客の反応を見る。反応が鈍いので腕組みして斜め上空を睨むジーン。
    観客大いに盛り上がる。拍手連発。役者やのう。
    唇から血のりが滴り落ちる。遠目なのでよく分からなかったが、それが後ろのモニターに大写しになる!!
    口を全開にして長い舌を出し、周囲を睥睨するジーン。・・・その時。

    飛んだー!!!
    ジーンの姿があっと言う間に上空へ舞い上がり、ステージ上空のお立ち台に着地!!!
    1F南西の奥の席だと、上まで見えないーーー!!
    しゃがんで上空を見たら、何とかジーンの脚だけが確認できた。
    半ばパニック状態だったので、曲をほとんど聴いていなかった。

  17. Shout It Out Loud
    ポール、ジーン、トミーがステージ中央に集まり、ハイトーンのイントロが。盛り上がる場内。
    やっぱりこの時代の曲が一番盛り上がるようだ。
    この曲でも観客との掛け合いが。ちゃんと歌っている客席に感心しかり。一緒に歌えている自分にもびっくりした。歌詞なんて覚えていないのに、何となくそれらしい単語が出てきちゃうんだよね。

  18. I Was Made For Lovin' You
    ポールの目の前に、つり革のお化けみたいなゴンドラが登場。
    「これから、シューっと飛んでいく時間の始まりだよ」とMC。盛り上がる場内。
    曲はラビン・ユー・ベイビーだ!!
    ゴンドラにぶら下がり、客席中央のミニステージまでゆっくりと空中を移動するポール。しかし、いい体してるよなあ。
    ミニステージに着地すると、ギター片手に腰を振り振り、歌いまくる。ステージ後方の観客はヒートアップ。
    前方では、アリーナ3列目くらいまではステージ上のジーンとトミーに声援を送っていたが、それ以降の人はポールの方をみていた。
    最後にもう一度ゴンドラで戻っておしまい。

  19. Detroit Rock City
    「車に乗ったらシートベルトをしなくちゃいけないよ」
    と、何だか今回のMCは妙に優等生的な発言が目立ったポール。でも大受けしていた。
    ラストソングはおなじみ、デトロイトロックシティ。
    トミーのギターソロを後ろで見守りながらユニゾンでハモるポール。
    ベースラインが早弾きで難しいんだけど、ジーンの指使いを見ていてなるほどと思ったねえ。ピックを使った奏法だから可能なのかな?

    ドラムセットがゆるゆると空中に上がる!!これまたびっくり。
    ジーンとトミーの乗ったお立ち台がせり上がる。2度びっくり。
    ドラムセットの前で風車のように回転する火花。最後にどかーん!と爆発して、27年ぶりのキッスのステージが終了した。
    感動した!!

    --アンコール--

  20. God Gave Rock And Roll To You II
    そしてアンコール。
    アンコールに入る前に、メンバーが揃ってお辞儀。それからポジションに戻るんだけど、お疲れだったのか、ジーン先生はステージに腰掛けてひと息ついていた。
    火を噴いて血を吐いて空飛んだんだから仕方ないか。

    曲を始めようとしたらエリックが居ない。
    「ドラマーが居ないと始められないよ」とポール。
    観客からエリックー!!の掛け声が。ドラムの陰に隠れていたエリックが登場。そして、アンコールナンバー1曲目が始まった。

    スローテンポでハーモニーを聴かせる曲。
    この曲はアルバム「Revenge」からで、比較的新しめの曲である。Argentの曲をカバーしたものだそうだ。曲の始めのほうで、客席からジーンに向かって花束が投げ込まれたが、うまく届かずにステージ下に落ちてしまった。曲の最後で、ジーンが何やらカメラマンに耳打ち。花束を拾って貰っていた。やさしいねー。
    KISSとしては比較的叙情的に終わって、いよいよグランドフィナーレに。

  21. Rock'n Roll All Nite
    説明無用の名曲である。
    曲が始まると、ステージ前方から紙吹雪が大量に射出される。
    これは77年の時と同じだったけれど、量が半端じゃない。
    ステージ見えないんですけど。
    紙吹雪にうずもれるのが嫌なのか、トミーだけが西スタンドのお立ち台に上がってソロパートを演奏していた。
    武道館全体で大合唱のラストナンバーであった。
    最後の最後でギターを掲げて出てくるポール。観客も分かっている。ギター叩き壊しだ。
    1回失敗?して、再度トライ。見事に真っ二つ。
    77年の時はボディもネックも客席に投げ入れたが、今回はそういう事はしなかった。
    客席とステージの間に、ちょっと間があったからかもしれない。
    最後に大歓声の中、ポールがひとこと「See you next year!」

そうして、私の27年ぶりのKISS武道館公演は終了した。
ピーター、エースのオリジナルメンバーを欠くステージではあったが、それで良かったように思う。
トミーのギターの音が控え目だったのが残念だったけれど、手数を減らしてオリジナルに近い演奏をしたエリックの奏法には好感が持てた。
ジーンは多少動きが鈍かったけれど、それを補佐して余りあるポールの動きに感動。
アップでみると、さすがに首周りには皺が多いし、胸毛も少なくなっているし、年齢を感じさせてしまうけれど、遠目で見たらまだまだイケる。
特に声が若いのが凄いよなあ。あの年でシャウト出来るというのもさすが。
イア○・ギラ○なんかとは雲泥の差。

この日だけ、27年前に戻ったような錯覚を覚えるコンサートであった。
来年も来たら、きっとまた行くに違いない。