筆者の購入したDVDや本、鑑賞した映画、テレビ番組、コンサート等のインプレッションを書いています。
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●MADE IN JAPAN / DEEP PURPLE

DISK1:
  1. Highway Star
  2. Child in Time
  3. Smoke on the Water
  4. Mule
  5. Strange Kind of Woman
  6. Lazy
  7. Space Truckin'
DISK2:
  1. Black Night
  2. Speed King
  3. Lucille


  • Jon Lord / Keyboards
  • Richie Blackmore / Guitar
  • Ian Gillan / Vocal,BluceHarp,Conga
  • Ian Paice / Drums
  • Roger Grover / Bass

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ライブ盤の出来は編集の上手さに影響する

半年ぶりのインプレッションはまたもや70年代、しかも名作中の名作と言われた、DEEP PURPLEの「メイド・イン・ジャパン」(邦題:ライブ・イン・ジャパン)であります。
このレコードは発売当初海外版だけで、日本で発売されたときにはジャケットデザインを変えたものになっていました。

こちらが日本盤のジャケットです。 海外盤の方がタイトルもデザインもカッコイイと思いませんか? 当時、ライブを見に行った人にとっては、自分が写っているかもしれない日本盤ジャケットの方が萌えるかなあ? 私なんざ海外盤が欲しくて、わざわざ新宿の輸入レコード屋まで買いに出かけたものです。 海外版は見開きジャケットで、日章旗をアレンジした中ジャケのデザインが、これまたカッコ良かったんですよう。

もちろん、日本盤の方も販売されていますので、購入したいかたはこちらの画像をクリックしてください。

さて、そんなDEEP PURPLE全盛期のライブアルバムですが、こいつは当時としては最高の録音技術によって収録されたもので、また、バンドの鬼気迫る演奏もあいまって、70年代のベスト・ライブ・アルバムの1枚として名高いものでもありました。

これを聴いた中学生の雀坊君は、DEEP PURPLEの物凄い演奏にカウンターパンチを喰らいまくったのであります。
その後聴いたスタジオ録音のMACHINE HEADIN ROCKのダサい事!!!
ライブ演奏がこんなにカッコいいバンドがあるのかと、驚愕し、また憧れたのでした。
私と同じ世代の人たちは、多かれ少なかれ同じような印象を持ったのではないでしょうか。

ところがっ、今を去ること12年ほど前、当時の音源をベースとして、何と来日公演3日間の演奏を3枚組のCDにして発売してしまうという、とんでもない快挙がなされたのであります。しかし、この3枚組CDを聴いてみて初めて、私は驚愕の事実に気が付いてしまうのです。

左の画像が、その3枚組CDであります。 72年の日本公演から、1972年8月15日の大阪公演、16日の大阪公演、17日の日本武道館の3日間の公演をそれぞれ1枚のCDにしてしまったという、超マニアックなCDなのです。 しかも、実は以前のアルバムでは、音源の左右が逆であった(リスナー側から見て、Richieの音は右に来るはずのなのに、左に来ていた) という問題が、このアルバムで初めて修正されるのです。

しかし、DEEP PURPLEの(特に第2期の)ファンの人は、このCDは聴かないほうが良いかもしれません。何故なら、さすがにどの公演の曲も完璧な演奏というわけではないからです。特に1枚目。初日の演奏はちょいと緊張気味なのか、各曲のレベルの低さが気になります。3日間続くIan Gillanの"GoodMorning!!"の挨拶が笑えるくらいでしょうか。
ギター少年雀坊君的に見ても、Richie Blackmoreのギターワークにはちょいと疑問が残ります。むしろ、3枚とも殆ど同じレベルに近い演奏を続けたJon Lordのレベルの高さに今更ながら気が付いてビックリといった所。

逆に言えば、翌16日の大阪公演のHighway Starの鬼気迫る神がかり的な演奏は、奇跡だったのかもしれません。もしかしたら、どこか他の国の公演で、これ以上の演奏をしていた可能性もありますが、私にとってのHighway Starは、この16日大阪公演の演奏に尽きます。
それがきっちりと収録されているのが、"Made in Japan"ないし"Live in Japan"という、上記2枚のアルバムなのです。その他の曲も、多少の好みの違いがあるとはいえ、日本公演の中ではベストの選曲と言っていいでしょう。

編集者が如何にして良い楽曲を選ぶかという事は、特にライブアルバムを編集する上では非常に重要なファクターになると思われます。その意味でも、3日間のライブ公演の中からベスト中のベストを選べた事によって、DEEP PURPLEのライブバンドとしての地位が固まったと同時に、このアルバムを70年代のベスト・ライブアルバムの1枚に上げる事が出来たのではないかと思います。

惜しむらくは、3日間ともトチってしまったSMOKE ON THE WATERが何とも残念ですが、72年当時、「オフビート」が分からない日本人にとって「オンビート」での拍手はやむを得ないことであり、それにカンが狂った、Richie Blackmoreは3日間ともオンビートの中でSMOKE ON THE WATERを演奏するのは辛かった、と、好意的に解釈しておきましょう。その割にはSTRANGE KIND OF WOMANでは、しっかりとオフビートで手拍子出来てたりするから不思議。

さて、この3枚組CDを聴いて雀坊君がビックリした事というのは何なんでしょう?
当たり前の事かもしれませんが、アドリブの内容が3日間とも全然違うのですね。<だからアドリブなんだよ!!
1回も同じ内容の演奏をした事が無かったそうですが、それにしても素晴らしいアドリブです。Richieの演奏には、時に手抜きも目立ちますが、Jonの演奏は素晴らしいです。殆ど手抜きがありません。今更ながらJon Lordの偉大さに気づいちゃったって感じですね。

それにしても、私自身、バンド経験者であるという立場から考えても、このアドリブの応酬と、音を纏めるためのキーフレーズの挿入の仕方は物凄く勉強になります。
もっと早く、私の現役時代にこの3枚組CDが出ていたら、私のバンド人生もちょっとは変わったかもしれないなあ、と思わせるような、「ライブでは、こう演奏すべきだよ」というお手本のようなものが凝縮されていました。

さて、話を"Made in Japan"の方に戻しましょう。この海外盤は、結成25周年記念のもので、通常盤にはないボーナスCDが付いています。
実は、このボーナスCDが素晴らしいッ!!のであります。
ベストアルバム24CARAT PURPLEにも収録されたBLACK NIGHTはイントロ部分も完璧に収録。
そして、長い長いFunnyなインプロビゼーションの続く72年大阪公演での幻の名演奏、リトル・リチャード原曲のRUCILLEがパーフェクトな音源で収録されているのです!!
当時の第2期、DEEP PURPLEは、ノッている日のライブのアンコールでRUCILLEを良く演奏したそうですが、かつてCD化されたBBCコンサートのものより100倍も良い出来。これを聴いた当時の大阪の人が羨ましい限りです。
25年も経って初公開される音源があるとは、さすがDEEP PURPLE
もちろん、RichieJonの位置はリスナー側に正しく修正されていますが、何故か本編のCDの方は元のままです。
このRUCILLEを聴くだけでも、このCDを買う価値があるというもんです。
今ではタダの爺さんたちになっちまってるDEEP PURPLEですが、20代の活気溢れる演奏を当時の演奏でタップリとお楽しみ下さい。
これは紛れも無く、全てのロック・ライブアルバムの頂点に立つ一枚と言っても過言ではないでしょう!

PURPLEファンなら3枚とも買えっ!!<お前は「たかみひろし」かいっ!!