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●JAWS(ジョーズ)

cover ソニーピクチャーズエンターテイメント:\2,500.-

1975年ユニヴァーサル映画作品
監督:STEVEN SPIELBERG
主演:ROBERT SHAW・ROY SCHEIDER・RICHARD DREYFUSS

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【私の「映画好き」はここから始まった】

それまで映画と言ったら、「東映まんがまつり10本立て」だの、「ゴジラ対ヘドラ」といった、要するにおこさま向けの映画しか見ていなかった。
テレビでは、日曜洋画劇場とかを見ていた記憶はあるけれど、所詮はテレビにすぎない。銀幕とブラウン管では、同じものを見たとしても、受ける印象は全く違うものではないだろうか。
JAWSは私にとって、いろいろとエポックメイキング的な要素を持った映画だった。
中学生になって、はじめて自分でお金を払って見に行った映画であり、あるひとつの出来事があったおかげで、私を映画の世界に引きずり込む事となった映画である。
JAWS自体を、いまさら解説する必要は無いだろう。
印象的な音楽、当時流行ったドルビーサウンドの重低音が響いて来る。今でも、あの腹にどすんと響く感触は忘れ難い。

当時私は中学生だったから、あの映画に込められていた色々な意味や、スピルバーグの天才的技量(当時27歳だったとは思えないなあ)などについては十分理解できたとは言えないかもしれない。後年、何度もビデオ等で見返す度に新しい発見がある。それもひとつの映画の楽しみ方なんだろうなあ、と思ったりしている。

初期のスピルバーグの映画の中で印象的なのは、非常に良く書き込まれた人物描写だと思う。
登場人物の魅力。スクリーンの端々に、ちりばめられているユーモラスなシーンが妙に印象的。
水が嫌いで「酔いどめ」を持ってサメ退治に乗り出す所長。
すわ、JAWS登場か!と思ったら子供のイタズラだった。ライフルを向けられ、青ざめる子供の姿。
父親の真似をする、ブロディ所長の息子の味噌っ歯。
缶ビールを潰して力を誇示する船長に対抗して、紙コップを握り潰す海洋学者。
硬軟織り交ぜての仕掛けが、あちこちを引き締めている。
唯のパニック映画には、こういった余裕もセンスも感じられない。だから、普通のパニック映画は、あまり好きじゃない。

言葉は無くても、画面は雄弁に語りかけて来るなにげないワンシーンが素晴らしい。
圧倒的強さを持つサメに畏怖を感じながらも、微笑をたたえながら船の舳先に佇む船長の姿。
このカットは素晴らしい。映画史上に残る名シーンだと思うのだが、あまり評価されていないのが残念。

この映画を見たのは、横浜のある映画館だった。
中学時代の友達と二人で見に行ったのだ。
観客は、ほぼ満席状態。

はじめて見るワイドスクリーンに圧倒されながらも、徐々に映画はクライマックスへと突入していく。

海洋学者が消え、船長もサメに飲み込まれてしまう。
船はほとんど沈没状態。
サメの口の中に圧縮空気ボンベを投げ込み、最後の決戦に望む所長。
すでにマストだけしか海面には出ていない。
そこによじ登ってライフルを構える。
サメが突進して来る。
ライフルを撃つ。

あたらない。

あたらない。

最後の一発「食らえ!」
見事命中して爆発するサメ。

その時だった・・・
思わず場内から拍手が湧き起こったのだ!

場内割れんばかりの拍手。

「えっ、マジかよ~」
正直言って、驚いた。映画で拍手するなんて・・・
それほど皆、引き込まれたのだろう。誰彼ともなく、拍手する観客。

たまたまだったのだと思う。でも、私を映画に夢中にさせるには十分な出来事だった。
そうか、ここまで観客をのめり込ませる事が出来るのか。
それから、私は映画小僧になった。
以来20余年、数え切れないくらいの映画を見てきたが、未だに劇場で観客が総立ちで拍手喝采した映画は、後にも先にもJAWSだけなのである。

DVD版のレビューも加えておこう。
現在販売されているのは、コレクターズエディションと銘打つだけあって、メイキング・オブ・ジョーズ(約50分)、オリジナル劇場予告編、未公開シーン(約11分)、NGシーン、フォト・ギャラリー、海から脱出せよ「ジョーズ」クイズ、サメの世界、スクリーンセーバー、タレントファイル、プロダクションノートと盛りだくさんの特典が入ってなんと!2500円!!(おまえはSPEの回し者か?)

クイズだのスクリーンセーバーだのはオマケでしかないと思うが、メイキングと未公開シーンは必見。
映画ファンならずとも、一度は見ておきたい作品。
出来れば、大きな画面で、5.1chサラウンドで、部屋の中を暗くして・・・