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●不思議の国のアリス(飛び出す絵本)

飛び出す絵本
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【必見!超飛び出す絵本】

Lewis Carrollの名作を絵本化したもの。
しかし、この絵本は半端ではない。飛び出す絵本なのだが、それも超飛び出す絵本なのだ。
うっそうとした森が本の倍近い高さになって飛び出してくる。
穴を覗くとアリスが落下していく。
巨大化したアリスの手足が家からはみ出てくる。
そして風に舞うトランプたち。
全ての飛び出し量が半端ではない。まるで手品のような飛び出し方なのである。

作者Robert Sabudaは、この「超飛び出す絵本」専門の作家のようで、このほかにも「オズの魔法使い」や、「マザーグース」などが人気のようだ。しかし、やはり彼の作品の中で群を抜いて面白いのはこの不思議の国のアリスを置いて他にはない。
私はLewis Carrollの原作を角川文庫版(福島正美訳)でしか読んだことが無いが、多くの言葉遊びが使われているという原作を日本語化してしまうと、恐らく原作の面白さが相当スポイルされてしまっているのではないかと思う。
それについては「あとがき」で福島氏自らが語っているが、この本の翻訳は相当に難しいと思うのだ。
ならば、映像化してしまった方が「不思議の国のアリス」の世界を理解するのには手っ取り早い。
そういう意味でも、この本のような飛び出す絵本での具象化は非常に有効な手段なのではないかと思われる。

この絵本の飛び出し方は非常に計算された仕組みをとっており、下手にいじると壊してしまうことだろう。
だから、本来ならば多感な10歳以下の子供に見せたい所なのである。
こういうのが大好きな子供は狂喜するに違いないが、一方で滅茶苦茶に壊されてしまう危険性もある。

さほど高い本ではないので、壊されるのも一興かと思うが、できればある程度分別が付く年齢に達してから見せたほうが良いかもしれない。
あるいは、私のような大人が買って楽しむ本といっていいかもしれない。
が、それは作者の本意ではなかろう。
いかに壊されてもいい、びりびりに破かれてもいい。そういう事を経験させるのも子供の教育には良いかもしれない。
うちには子供が居ないから、その楽しみを享受する事は出来ないが、小さい子供をお持ちの皆さんは、是非、この本を買って子供と一緒に狂喜して頂きたいと思う。

一見の価値はありますぞ。