筆者の購入したDVDや本、鑑賞した映画、テレビ番組、コンサート等のインプレッションを書いています。
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●ウクレレ・ウルトラマン / オムニバス

  1. ウルトラQメインタイトル~メインテーマ/ウクレレカフェカルテット
  2. ウルトラマンの歌/ウクレレカフェカルテット
  3. 特捜隊の歌/松宮幹彦
  4. ウルトラセブンの歌/栗コーダーカルテット
  5. ULTRA SEVEN/ラウラ
  6. ウルトラ少年の歌/久住昌之&BlueHip
  7. 帰ってきたウルトラマン/はじめにきよし
  8. MATのテーマ/バンバンバザール
  9. ウルトラマンエース/キヨシ小林&ウクレレスウィングギャング
  10. ウルトラマンタロウ/IWAO
  11. 恐怖の町(怪奇大作戦)/勝誠二とウクレレえいじ
  12. 快獣ブースカ/栗コーダーカルテット
  13. 陽気なブースカ/栗コーダーカルテット

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脱力系ウクレレサウンドの傑作

ウクレレによる著名なサウンドの演奏を収録した企画モノCD。
ウクレレ企画CDとしては、ウクレレ・スターウォーズというのがあって、この中の「ダースベイダーのテーマ」が実に傑作だったのであるが、その他の収録曲(特にメインテーマ)が全然ウクレレっぽくなくてダメ(編曲者が企画の意図を理解していない)だったために、紹介すべきほどのものにはなりえなかった。
このほかにもウクレレ・ビートルズやらウクレレ・ジブリなどがあるのだが、いずれも私の琴線に引っかかるものではなく購入は見送っていた。
だがしかし、遂にというか、当然のなりゆきという感じで「特撮」ウクレレサウンドの筆頭として、本作「ウクレレ・ウルトラマン」がリリースされたのである。

ウルトラマン・リアルタイム世代としては、このような企画モノCDはトテモ宜しい。
単なるトリビュートではなく、ウクレレで演奏するというコンセプトがあるから、内容が非常に纏まっているのだ。
しかも、ウクレレサウンドという「ゆるさ」が、世知辛い世の中の一服の清涼剤になっているかのようで、今のところ通勤電車のBGMとしてヘビー・ローテーションしている。

とにかく力の抜け具合が良い。
「ウルトラマンの歌」では、ウクレレに加えてスライドギターのハワイアンなサウンドが、怪獣との戦いに疲れて常夏の楽園で休養を取っているウルトラマンってな感じ(友人I氏の感想を借用)で非常に和む。
栗コーダーカルテットの曲はリコーダーが入るため、小学校の演奏会のような雰囲気をかもし出していて、これまた微笑ましい。
特にブースカは、牧歌的イメージがブースカという番組に実にマッチしていて、オリジナルもこの曲に差し替えたほうがいいんじゃないの!といいたいほどの出来だ。

その一方で、「ウルトラマンエース」のようなジャジーなアレンジもあり、これがまた物凄くカッコいい。
このアレンジは、オリジナルの大仰でベタな感じを上手くスポイルしていて、とても洗練された音に仕上がっている。昔、イカ天で活躍した「リトルクリーチャーズ(まだ現役!)」あたりに、是非このアレンジで演奏させてみたいものだ。
印象的なのは「ウルトラマンタロウ」で、ウルトラシリーズの主題曲の中で一番元気があり活発なイメージのする同曲をメロウなウクレレによる爪弾きで、なにやら雰囲気のある佳曲に仕上げており、これも表現力の上手さという点で好感が持てる。

しかし、何といっても私が好きなのは「ULTRA SEVEN」だ。
これは、ウルトラセブンの挿入歌で、元曲自体がむっちゃくちゃカッコイイのである。そのカッコよさを損なう事なく、瀟洒に演奏している所に好感が持てた。
もうひとつ、「MATのテーマ」いわゆる「ワンダバ」も、ちゃーんとコーラスが入っていて、これまたなかなかイケる感じ。

意外なアレンジだったのが「帰ってきたウルトラマン」のメインテーマだ。
原曲はウルトラシリーズの中でも一番歌謡曲っぽい?ノリで、それなりに美しい曲だったのだが、その中に沖縄民謡が隠されていようとは!!
ウルトラマンのメインライター、金城哲夫が沖縄出身であり、彼の脚本には沖縄人と日本人の狭間で苦悩する自分の姿が反映されている。
そういった部分を深読みした上で「帰ってきたウルトラマン」の沖縄民謡風アレンジを聴くのは感慨深いものがあった。
これが、そういう部分を意図した上でのアレンジだったとすれば、喝采ものである。

そんなわけで雀坊堂絶賛の出来なのであるが、幾つか苦言も呈しておこう。特撮好きを自認するワタクシをもってしても、「ウルトラ少年の歌」と「陽気なブースカ」の2曲には馴染みがなく、この2曲はちょっと選曲ミスだなあと思った。
第一次円谷ウルトラシリーズからの選曲なのであるから、「ウルトラマンレオ」を入れていないのは片手落ちだと思うし、あまり知らない「ウルトラ少年の歌」などより、どうせ入れるなら同じ円谷系の「マイティジャック」とか東映製作であるが同じ宇宙特撮シリーズである「キャプテン・ウルトラ」を入れて欲しかったなあ。
栗コーダーカルテットに「宇宙マーチ」なんか演奏させたら、凄い名曲になると思うのだが。
あ、マイティジャックもキャプテンウルトラも作曲は冨田勲だな。この人、意外と自分のアレンジ以外、認めさせないような気がする。
おまけのPVも余計。こんなの作ってコストが上がるのなら不要。もうちょっと値段を安くして、買いやすくして欲しいところだ。