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2007年06月13日

●囚人狂時代 / 見沢知廉

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【自らの囚人体験を綴るドキュメント】

2005年9月7日、作者の見沢知廉は自宅マンションから飛び降り自殺した。享年46歳。
12年間に渡る拘禁生活のため、プリゾニゼーション、PTSDといった後遺症を患い、さらには骨粗鬆症とオーバードーズのせいで骨折を頻発し、挙句の果てには事故で手の指を切断をするなどの不幸に見舞われた。
長期の入院生活を余儀なくされ、収入もなく、精神的にも不安定な状態が続き、結果として死を選んだのではないかと推測される。
その作者が出所後に、自分の刑務所時代の思い出を綴ったのが本書である。
獄中から出版した「天皇ごっこ」が文学賞を受賞したので有名になったが、「天皇ごっこ」は小説とは言いながらも、やはり獄中筆記という制限付きだったために、傑作とは言い難い内容になっている。
その「天皇ごっこ」の中で特に面白かったのが、第一部の牢獄内でのエピソードであった。
本作は、その獄中時代のストーリーの原型とも言うべきドキュメンタリーで、肩肘張らずに自分の獄中生活時代を振り返って文章化しているため、非常に読みやすいと同時に、その強烈な内容に驚愕するばかりである。

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