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●グーグーだって猫である

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大島弓子のマンガと、それを原作にして作られた映画。
映画の方はマンガを主題にしつつオリジナルストーリーで固めた作品なので、内容はフィクションである。原作は猫の話に終始しており、若い彼氏とかそういうのは一切出てこない。
原作と映画を比べて見るとやはり原作のエピソードの方が映画より数段良くて、何でそのまま映像化しなかったのかなあ、と思ってしまう部分がたくさんあった。
些細な誤差なのであるが、その数ミリの誤差が全体像を思いのほか変えてしまっているのだな。

映画版では主人公の漫画家(大島弓子がモデルになってるが、名前は小島麻子となっており、完全なフィクションと考えるべきでしょう)を小泉今日子が演じている。
この人はアイドル時代結構好きだったのだが、こんな風に枯れるとは思わなかった。
ぼそぼそと、か細い声で喋る押さえた演技の役が良く似合っている。本人の性格とは違う役柄なのが功を奏しているんだろう。そういえば、WOWOWで放送した「センセイの鞄」という番組での演技が意外と良くて驚いたのを思い出した。
サービスカットで下着姿なんかも出てくるので、ファンの人は必見かも??

その他、アシスタント役で上野樹里が出てくる。この人はこういうキャラをやらせると大変上手いのだが、どうしても「のだめ」のイメージが抜け切れない。そこをどうクリアしていくかが今後成長できるかどうかのポイントになってくるだろうか。
その他のアシスタント役は森三中が3名で頑張っているが、3人の中では村上の演技がまあ見れた程度。

入院した先生を励ますためにみんなでダンス踊っちゃうのとか、少々ミュージカルっぽい演出や、コメディっぽいノリがところどころにあって、それが邪魔に感じた。そういう演出のしかたはこの映画には似合わない。

映画の雰囲気は良いのだが、主題が無いので焦点がボケてしまったのが残念であった。
例えば原作を比較的忠実に再現して、小泉今日子によるナレーションを入れながらの猫主体の作品にしたほうが良かったんじゃないだろうか。加瀬亮との恋愛話はちょっと余計。というか、釣り合いの取れない若い男との恋愛話って、生のコイズミさんそのものじゃないの!とか、ついつい突っ込み入れちゃって。

吉祥寺を舞台にした映画で、しかもマンガが題材なので、赤白シマのあの人が出てくるのはお約束なのだが、この人は映画をぶち壊しにするので、出さなくても良かったんじゃないか。少なくとも棒読みの台詞とまことちゃんの雲は要らないだろう。

で、何だか面白いんだか詰まらないんだか分からない映画をモヤモヤとした気持ちで見た後、原作のマンガを買って読んだ。
いや、原作のほうが数段面白いですよ 。空白と行間に沢山の思いが詰まっているマンガでした。文庫化されて買いやすくなったので、未読の猫好き、動物好きの人には是非お勧めしたい。

どうでもいいけど、猫の名前が「サバ」って普通「鯖」を連想するよね。

グーグーだって猫である1 (角川文庫 お 25-1)

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