片ボギーの単端式を作る(1)

私にとって、ナロー鉄道模型と言えば一にダックスストーリー、二に玉軌道と来て、三番目くらいに位置するのが74年くらいから単発的に掲載された赤井哲郎氏の一連の作品群です。

特に印象深いのが75年1月号、通巻319号に掲載された「タンタンとホロハ」(ナローゲージブック1に再掲)。

1930年のフランス映画の話から始るという洒脱な文章もさることながら、返す刀で、いい年こいた大人がケロッグのオマケのミニカーに一喜一憂するなど、妙な子供っぽさもあったりして、大好きな記事のひとつです。

運転重視のために安定した既製品動力を使うという割り切り方は、現在の私の模型スタイルにかなり影響を与えてくれた記事でもありました。

そういえば「タンタン式」という読み方なのを知ったのも、この記事だったと思います。それまでは「タンハジ式」とか「タンパ式」とかそんな読み方をしていたような気がします。恥かかなくて良かった(笑)

その1年後、通巻330号に掲載された片野正巳さんの「単端11号」も印象的でした。マックのボンネットを使った大ぶりな片ボギー式で、これにインスパイアされた車両を猫屋線改造で作ったりしました。

で、Nナローを軽便電車でスタートさせたわけですが、ナローなんだからやっぱりナローっぽい車両が無いとイカン。という妙な理屈をこねて、一番軽便らしい車両という事で、単端式ガソリンカーを作ることにしました。

「下回りは既製品を使用する」というルールに則って、最初はロクハンのショーティー動力そのままを使うつもりでしたが、この動力、全軸集電なのに気が付き、それなら片ボギーに出来るんじゃね?というわけで、非動力側の台車を外したのがそもそもの始まりでした。

ここに単台車を付けてしまえばよいだけです。単軸側は車輪径大きいほうが良いよねって事で、アキアの台車を持ってきますと、オヤ?何だかそのまんま使えそうな予感がします。

そこで、片側をバッサリと切り落とし、ボルスター付きの1軸台車を作成。これを外した非動力台車の代わりに嵌めてみると、何と!あつらえたようにピッタリでした。勝ったも同然!

ネジ止めしてあるだけなので、いつでもボギー台車に戻すことが出来ます。

気になるのは集電で、片側2軸だけですが、流石はロクハン製品。走行性能に全く問題なし。ポイントも普通に通過出来ました。ただ、やはり集電不足は否めないので、単台車側からも集電できるように改造を検討してみましょう。

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上回りは、今まで作った電車の余りパーツからでっち上げました。片ボギー単端と言えば日車のイメージなので、日車風にデザインしてみました。

車体はGMのスハフ43から。窓を1個分多くして下回りとのバランスを取りました。前面は旧国の余りパーツ。ボンネットはGMの保線車両のものを切った貼ったして、ネムタクのちどり号に着けられていた日産ボンネット風にしています。

その他、種車の都合で折戸を廃止して引戸にしていますが、車体裾は絞ってあります。ウインドヘッダ上の車両番号のサボ受けは要らないですね(笑)

あとは庇を付けて屋根板を載せるだけ。排障器くらい付けておきましょうか。ボギー側の台車枠も何とかしたいところです。

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さて、ブログの更新は初動が大事という事で、2週間近く毎日更新してきましたが、流石にネタが切れてきました。小出しに出来ない性格なのと、ひとつを完成させないまま次に手を出すという悪い性格ゆえ、あっちこっちに手を出して記事の連続性に欠けるという状態になってきましたので、ここら辺で更新ペースを抑え、まずはレイアウトの完成に注力していきたいと思います。

記事は少しずつ書いていきますので、今後ともご贔屓のほどを。

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