第19回 軽便祭

去る10月1日、人形町の綿商会館で第19回の軽便祭が開催されました。
第5回から参加していますので、14年目になります。当時の小学生は立派な社会人になりました。

が、今年は夏が激暑だったのと、6月に入院したことなどもあり、その後全然調子が上がらず、参加しているグループのお題が「乗工社/IMON大集合」という事もあって、ひとつも作品が無いので今回は手ぶらで行こうかと思っていました。

ふとした事から一昨年、エア軽便祭で発表したNナローの車両でも持っていくかと思ってTwitterにアップしたら、思いもかけずにたくさんの良いねとリツイートを頂き、気を良くして作りかけの車両を仕上げて持っていく事にしました。

ところが開催当日、起き抜けに腰をギックリさせてしまい、ここでトーンダウン。
持っていくはずだったカメラ機材とミニパイクは家に置いて、Nナローの車両だけ何とか会場に持ち込み展示は出来ましたが、他の展示物を見て回る元気はなく、近隣のブースに少しお邪魔するだけに留まってしまいました。

それなので全然レポートが出来ませんが、幾つか写真を撮ったので、それだけ紹介します。

我がクリクラのブースは乗工社祭り。家元もボスもちゃんと作ってますねえ。私はHOを廃業した時に全部処分しちゃいました(苦笑)

圧巻のシーナリィ「神尾鉱山軌道」。作者のかたは残念ながら既に亡くなっているそうですが、こうやってジオラマが残っているという事が素晴らしいですね。

モロちゃん(OMORO Designさん)のミニレイアウトたち。デフォルメされた車両が素晴らしいです。あしのうら電鉄はネーミングも秀逸w

若手Nナローの皆さんのレイアウト。特によーりさんの黒部峡谷のレイアウトがとても良かったです。お話出来なかったのが残念。

もうひとつ、Nナローの車両展示の皆さんとはたっぷりNナロー談義をしたのですが写真を撮るのをすっかり忘れていました(苦笑)リオグランデの機関車とかハイスラー(!)とか凄いのがたくさんありました。

クリクラブースでは、小倉工場さんのターンテーブルと機回しのデモも大変面白かったのですが、これまた写真を撮ってない。何やってんの私。

最後に私の展示物を。GMキットを切り刻んで作ったNナローの電車たち。

やっぱりこの手の展示では、車両を置くだけより動かしてナンボという気がしました。来年はNナローと偽ナローのレイアウトを並べて個人出展出来るといいなあ。色々と課題もあるので、次回を目標に頑張ります。

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模型の定例会に参加してきました。

コロナ禍が始まってから自粛していたナローゲージ同好会の定例会に3年ぶりに参加してきました。素晴らしい作例に触れることができて、充分に英気を養う事が出来ました。

いつもの通り、HOn3の大きな車両たちがゆっくりと周回していました。サウンドも付いていて実感的です。

最近はレーザーカットによるガレージキットも増えてきました。我々同好会の重鎮的存在の小泉さんが作ったキットを「地鉄電車」でおなじみの宮下洋一さんが組み立てたもの。

こちらはIORI工房の客車キットをU太さんが組み立てたもの。ペーパーキットに慣れておらず工作が大変だったそうです。普段金属キット中心に作られている方々がペーパーキットに苦戦されているという話を聴き、面白いなと思いました。

ナローではないですが、話題のディアゴスティーニの1/87キハ58もありました。オールダイキャストでクーラーや床下機器はプラ製です。意外とすっきり出来ていて感心したのですが、ひっくり返して床下を見てびっくり。カプラーポケットがそのまんまNゲージのKATOのやつですね。クハ481はTOMIXコピーだったそうですが、これはKATOコピーなんですねえ。今は3Dスキャナのおかげで、こんなスケールアップも簡単に出来るようになっちゃいました。ただ、版権的にどうなのよ?と思わないでもないので、問題にならないうちに入手しておいた方が良いかも??

HOn3といえば、こんな車両もありました。つぼみ堂が作った木曾のボールドウィン。
16番と、HOn3、HOn2-1/2の3種類のゲージで製作されていたものです。昔はまだ9mmナローという分野が認知されておらず、16番でナローゲージ車両をアレンジした製品とか、工作記事がTMS誌上で散見されたものでした。

実は、それらのナローゲージを16番化したものをNゲージでリメイクする、みたいな事を初めています。

まずは手始めに西大寺鉄道の単端式を2両作ってみました。この製作記事から本格的にブログ再開です。

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エア軽便祭2021

大変ご無沙汰しております。
7月くらいから模型鬱になってしまい、何も手が付けられない状態になりました。

今月末で定年を迎えるんですが、その影響もありそうです。再雇用で給料は1/3以下になってしまいます。しかし税金は変わらないので、来年の5月まで殆ど手取りが無い状態。これなら無職のほうがマシという気がしないでもないです。

なんかもう少し考えて欲しいもんですけどね。やってらんないですよ。
そんなダウナーな気分なので模型も手に付かない状態でした。

どちらにしても老後の模型ライフは考え直さねばなりません。今まで以上にお金をかけないで楽しむ方法を考えるとしましょう。

で、軽便祭。

コロナのおかげで今年も軽便祭はtwitterでのエア開催になりました。
わたしも幾つか旧作を投稿したので、改めて説明します。

・美肥備工業株式会社専用線(びびびこうぎょうかぶしきがいしゃせんようせん)

2011年の作品で、その年のJAMでお披露目。とれいんやRMMのJAM紹介コーナーで掲載して頂いたほか、ネコパブの「ナローゲージ模型入門」にも掲載されました。

B4パネルにエンドレスを敷き、斜めに仕切って両面を全く異なる風景に仕上げたものです。

片方は断崖にある露天風呂の周囲を専用線が走っています。お風呂の中には裸の美女が2名。見えそうで見えない工夫をしてあります(笑) 唯一覗けるのが林の中からの覗き見で、そちら方面の趣味のかた?に受けたようです。

反対側は怪しげな工場。

ドラム缶を運ぶ工員の方々の中を列車が抜けていきます。こちら側は雨でぬかるんだ感じを表現してみました。丁度高島炭鉱の写真を見ていたので、それに随分影響されています。

車両は英国のエッチングキットを組み立てた2号機。

ラスティーという名前が付いていますが、英国のRuston&Hornsbyという会社の22/28HPという機関車のようです。トーマスにも出てきたみたいですので、割と有名なのかもしれません。

こちらで実物の動画が見られます。
丸窓が可愛らしいので、いずれOn18でリメイクしたいところ。

木造の車庫内に貼ってあるアグネス・ラムのポスターがポイントです。

もうひとつは、これも以前に作った朝倉軌道の流線形ガソリンカー。
こんなゲテモノを模型化したのは後にも先にも私くらいでしょうか?

製作当時は資料が少なくて難儀したのですが、最近になって幾つか新しいアングルの写真を手に入れたので、いつかリメイクしたい作品です。

この2つを旧作ですが公開したところ、そこそこの反応を頂きました。
古い物でも押入れに仕舞っておくのではなく、たまには虫干しも兼ねて公開するのも悪く無いですね。

他の方々の作品は全く見ていないので、これからじっくりと拝見させて頂きます。

今回も、このような機会を作って頂いた軽便祭事務局の皆様、ありがとうございました。

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2021春の荷電祭 クモユニ81を作る

荷電祭りでは、もう一両、クモユニ81を作ろうと思います。
クモニ83100を含めて、凄腕モデラーさんたちが凄い作品を作られていますので、わたしはそんなにディテールアップはせず、素材のGMキットを活かしたものに仕上げたいと思います。やりたくても超精密化は無理なので、自分に合ったスタイルで、やれることをやるというのが良いと思います。

で、GMキットを買ってきました。割と最近の作品なので、屋根上のディテールが一通りそろっています。これはこのまま使いましょう。

気になるところだけを加工します。

まずは、荷物ドア。クモユニ74でもそうでしたが奥行きが足りません。そこでドアをギリギリのところでくり抜き、くり抜いたドアにプラ板で枠を接着し、この状態で元の位置に接着すると、ボディの厚み分の奥行きが出て良い感じになります。

この部分は、床板に干渉しますので、床板側も欠き取ってください。床板を欠き取ることで方向が決まり、逆にはめることも無くなります。

前面は何故か運行窓がHゴム支持になっています。クモユニ81でHゴム化されたのは無かったと思いますので、削ってタヴァサのパーツを付けました。出来るだけ市販のディテールアップパーツは使いたくないのですが、ここはやむをえません。

大糸線の003にしますので、塗分けラインの凸モールドを削りました。第2エンド側のジャンパ栓受け形状が変なので、他のキットから削り取って移植したのですが、大きすぎて変な感じになっちゃいました。難しいですね。

同様に第一エンドの向かって左側にもジャンパ栓受けを付けておきます。
そのほか、モールドの甘いベンチレーターをプラ片で貼り直し。タイフォンカバーとテールライト形状も気になりますが、それを弄ると際限が無くなるので今回は辞めておきます。

その代わり、ヘッドライトにこだわることにしました。すり鉢型に凹みを付け、真中に0.3mmの穴を開けておきます。ここのディテールは塗装後に実施します。

GMの70系/80系は三角窓に窓枠表現がありません。ここも気になりますので、加工しました。

側板の三角窓の厚みを薄く削り、そこにプラ板から切った窓枠を貼り付けます。前面パーツの横もプラ板が当たるところを薄く削り、はめ合わせて調整しながらさらに削っていきます。

うまく接合出来たら車体を組み立てます。前面の方向と側板の方向が決まっていますので間違えないようにしながら、平行と直角に注意して接着。箱になったら屋根板を取付け。
下回りは先ほどのドアの凹み分をカットしただけで、あとはそのままです。大糸線では第2エンド側を列車の先頭に向けてつなぎますので、こちら側だけをボディマウントのTNカプラーにして、第1エンド側は台車マウントにしました。

動力は入れませんので、これで完成です。

が、クモユニ74を作った時に内装を表現したんですが、クモユニ81もスカスカの車内が気になってしまいました。そこで、プラ板から仕切板のみ切り出して接着しています。シルエットで見た時に意外と目立ちますので、車内の仕切り表現は今後も続けようと思います。

屋根上のパーツは塗装後に接着です。なので、これでだいたい完成となりました。2ヵ月(実質は1ヵ月ですが)掛かった74に比べて1週間で完成。早く作りゃいいってもんでもないんですが、少し慣れてきて歩留まり率が上がってきた感じはあります。

やっぱり模型は作り続けていないとダメですね。

あとは下地仕上げをして、塗装という段取りになります。

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2021春の荷電祭 クモユニ74を作る(4)

さて、そろそろいい加減に完成させないとドツボに嵌っていきますので、適当な所で切り上げたいと思います。

カプラーはボディマウントのTNカプラーを奢りました。これ高いですね。2個セットかと思ったら1個でこの値段ですか!参ったな。

中間車は台車マウントのTNカプラーにしているんですが、今後は先頭車も台車マウントにするかなあ?

さて、クモユニ74の0番台は他の旧型国電とは違って111/113系としか併結出来ません。新性能電車と連結して総括制御できるようにするため、電気系・空気系とも新性能国電と同じ仕様になっています。そのためか、床下の配管が目立つんですね。

特に空気系の配管が目立ちます。これは何とかしたい。

そこで0.3mmの真鍮線をハンダ付けしてそれらしく仕上げました。ただ、こういう細かい加工は目が追い付きませんので、あくまでも雰囲気重視としています。

エンドの空気管以上に目立つのが側面の配管で、こちらも0.3mmの真鍮線に支柱をハンダ付けして下回りに植え込みました。

しかし、Nゲージは真横や斜め下から見る機会が少なく、このように写真で撮ると目立ちますが、実際には全然目立ちません。

もう絶対やらない(苦笑)

最後に乗務員ドアの下のステップを取り付けます。これもエッチングパーツとかは使わず、0.3mm線から自作しました。角が甘いですけど、これで良いのです。これが私の模型です。

まあ、こんなもんだ。

最後にプラ板から内装の仕切りを作りました。これは簡単に仕上げていますが、何のディテールも付いていないものでも仕切りがあると結構違います。

さて、そんなわけで2ヶ月悪戦苦闘したクモユニ74も、ようやく加工が完了しました。下地処理と塗装はまとめて実施しますので、もう一両公約しているクモユニ81に移りたいと思います。

今度はそんなに凝らないつもりですが、さてどうなることやら?

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2021春の荷電祭 クモユニ74を作る(3)

いつの間にか2021年になってしまっていました。
本年もよろしくお願い致します。

さて、昨年末から仕掛中だったクモユニ74の製作を進めましょう。

鬼門の屋根配線。どうも苦手です。
HO時代はそうでも無かったのですが、Nになると細かすぎて。しかも0.3mm線では太かったりします。それ以上細い線はトラウマがあって使いたくないのです(0.2mmのドリルをあっという間に折った悲劇から立ち直れない)

仕方ないので0.3mm線を使うのですが、GMの板キットは武骨なディテールなので、むしろ0.3mmくらい太いほうが似合いそうです。

ところで先日、ヤフオクで買ったジャンクの中に、クモニ83用の屋根配線エッチング板というのがありました。これ、接着するだけでOKなので大変便利なのですが、板厚が薄すぎて立体感に欠けます。そこで、これを下地にしてその上から0.3mm線を貼って立体感を出そうと考えました。

空気作用管はそのまま使います。これは便利。あっという間に出来上がり。

一方、パンタ後方に延びる母線はちょっと特殊な形状をしていて、これがクモユニのチャームポイント?のひとつになっています。

最初は普通に0.5mm線を貼りつけて、0.3mm線を押さえにしていたのですが、横から見た詳細な写真を見ると、母線は台座の上に乗っていて、屋根から浮き上がっていました。これはちゃんと作りたいので、一旦作った母線を剥がし、プラの細板から切り出した台座を接着。その上に改めて0.5mm線を貼りつけて表現しました。

避雷器の台などもプラ板加工です。ランボードはそのまま付けると屋根カーブに合わせて斜めになってしまうので、外側に0.3mmプラ板を貼って嵩上げし、水平が出るようにしました。

***

ドアを開閉式にしたので、室内もそれなりに作る必要があります。
床板はフラットにしなければならないので、モーター用に段になっている床板の出っ張りと、ウエイト押さえを切り取り、フラットにします。
その上からエバーグリーンの一番細かい筋板を切り出し、床板に見立てて接着しました。

ウエイト不足になりますので、床下のモールドを削ってウェイトを貼りつけます。そのままの長さだと台車に干渉してしまうので、1cmほど短く切るのですが、ウェイトは固い金属(鉄?)を使っているようで、通常の軽金属用の糸鋸歯ではなかなか切れません。
こういう時のために鉄工用の鋸を買おうと思っているのですが、いつも忘れます。仕方ないので軽金属用の鋸で削るように切っていきました。

カプラーはボディマウントのTNカプラーにするので、台車側のカプラー受けをカットするのですが、何となく物足りない。モーター車なのにモーターが無いのでスカスカです。
ダミーモーター付けるのはやり過ぎ?と思いましたが、勢いがついてしまっています。
プラ板を加工してデッチ上げてみましたが、意外とイケるのでダミーモーターを作る事になってしまいました。

そうなると排障器なんかも要りますね。ここは簡単に真鍮線を組み合わせて表現するにとどめました。スーパーディテールではなく、あるものがそれらしく付いているという感じです。精密なスケールモデルを作っているわけではないので、これで充分と思います。

ここまでやってしまうと、もう少し凝らないとつり合いが取れません。それはまた次回。

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2021春の荷電祭 クモユニ74を作る(2)

GMキットのクモユニ74を加工しています。

今回のコンセプトとして、エッチングパーツでゴテゴテにはしたくないというのがありました。

元が古いキットですから、お化粧するにも限度があります。繊細なエッチングパーツは似合いません。一番悩んだのは窓で、ここはエッチングパーツを使ってスッキリさせたいと思う反面、ここだけスッキリしてしまうとアンバランスになってしまうのが気になりました。

細密化することだけが模型ではありません。そこのバランスをどう取るか、いつも悩みます。

今日は前面の加工を行いました。

キットの前面は、ヘッドライトが全てモールドされています。流石にここは別パーツにしたいところ。そこで、ライトのセンターに2ミリの穴を開けてから、ヤスリで少し広げてみました。

元々、このヘッドライトはオーバースケールなんですが、「出目金」と呼ばれていたイメージをよく表現しているように思います。

そこで、余った100番台の前面にタヴァサのパーツを嵌めてみて、印象の違いをチェックしてみました。

スケール的にはタヴァサのパーツが正しいのでしょうが、見た感じはGMオリジナルのほうがクモユニっぽいです。そこで、タヴァサは使わずオリジナルのヘッドライトに穴を開けてクリアの棒を差し込むことにしました。

あとは行先表示窓です。狭いですね。実物はもうちょっと広い。ここは何とかしたいところなんですが、手を入れるとなると結構大変そうです。

KATOのASSYを使うと良いというお話を頂きましたが、折角GMの改造をしているのに、ここでKATOのパーツを使うのは本末転倒のような気がしました。それなら最初っからKATOを改造したほうがより良いものが出来るはずです。

スーパーディテールの細密モデルを作っているのではありません。あくまでもGMキットを使って自己流にアレンジしているのです。だから、ここで精密感に負けてKATOのパーツやタヴァサのパーツを使うのは負けだと思っています(笑)

それと、お金をかければ幾らでも細密化は出来るわけですが、それも本意ではありません。出来るだけお金をかけずに楽しみたいと思っていますので、そういう意味でも安易にパーツ利用をする事は控えたいと考えています。

色々めんどうくさいですね。性分なので仕方ありません(笑)

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2021春の荷電祭 クモユニ74を作る(1)

そんなわけで、荷電を作ることになりました。
ナローは当分お休みですねえ(苦笑)

今回のお題はクモユニ74の0番台。

東海道線で113系の先頭に立ち、堂々の16両編成を組んでいた時代を幼少期に見ていますので、荷電の中では一番好きな車両と思います。

小学校のころ、辻堂駅前の耳鼻科に通院していて、それが終わると病院の裏手のホーム脇の路地に行き、丁度やってきたクモユニ先頭の普通列車や、EF65PF牽引の14系ブルトレ「さくら」「みずほ」、153系やEF58牽引の荷物列車などを飽きずに見ていました。

東海道線には当時、新聞輸送電車というのがあって、クモユニが2連か3連で午後の東海道線を下っていくのです。各駅に停車して新聞を降ろしていくわけですが、これを再現してみたくなりました。

さて、そんなクモユニ74を作るわけですが、キットはGMのものがあります。

これを買ってきて、あっさり作ろうと思ったのですが、、、

ものが古いので色々と気に入りません(苦笑)

仕方なく、カッターナイフ片手に切り刻み始めてしまいました。これ、完成するのかな?
***

側板の加工

まずは側板です。このキットに限らずNゲージの車両全般に言えることですが、荷物ドアの奥行が足りません。
荷物ドアってのはかなり奥まっているんですよ。その表現が甘いんです。ボディ一体構造だと金型の関係でこうするしかないのでしょう。そこが気に入りませんでした。

すっきり仕上げたいところですが、印象把握というのはとても大事です。特にクモユニ74はシル・ヘッダーが無く、のっぺりとした車体なので、余計にドアのへこみが目立つのです。これを表現してみたいと思いました。

ドアをカッターで切り抜き、切り抜いたドアにプラ板で周囲を囲み、切り抜いたドアに奥行きを持たせて接着します。

勢い余って、片側の荷物ドアは開閉可能にしてしまいました(苦笑)

ドアが奥まって、荷電らしさが強調されたと思います。

続いて乗務員ドアです。これ、なんでこんな形なんでしょうね?全然似てない(笑)
クモユニの乗務員ドアは側板とツライチなんです。一段凹んでいない。さらに、窓も隅にRは付いていません。手すりも埋め込み型です。全部違う。

最初はそのままでもいいかなと思っていたのですが、一度気になるともうダメ(笑)
全然気に入らないです。

そこで、他のキットの乗務員ドアを移植することにしました。

一番ピッタリなのは101系用の乗務員ドアです。これがバッチリなのですが、ジャンク箱からは1両分しか発見できませんでした。101系に両運転台は無いので、2両分の先頭車側板が必要なのです。

仕方なくGMストアにバルク材を買いに行ったのですが、残念ながら101系先頭車のバルク材はありませんでした。色々物色して、クモハ123用の側板が何とか使えそうなので、これを調達してきました。

このバルクは可部線用と身延線用のパーツが1枚ずつ入っています。どうせバルクで売るんなら可部線用と身延線用1両ずつのセットにしてほしいものですが。

しかし!身延線用の側板は、側面の折り畳みステップの上の方に小さなルーバーが付いています。これでは使えません。ルーバーとその横のステップを削り取って、エッチングパーツのステップを付ければ良いのですが、それも面倒なのでもう一枚バルク板を買いました。

これを適当な位置で切り出し、クモユニの側板もカットして切り継ぎしました。

余ったクモユニの乗務員ドアはNナロー用に取っておきます。これ、けっこうありがたいのです。

<つづく>

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2021春の荷電祭

コロナ問題で今年のイベントは全滅。エア軽便祭のみが開催され、そこそこ盛り上がりましたが、もうひとつ物足りなさを感じていました。

普通に開催出来ていた時は、むしろ面倒くさいなと思っていたイベントが多かったのですが、いざ無くなってみると寂しいものがあったりします。

一応、来春の池袋は開催予定になっていてお誘いも頂いたのですが、現状では会社からその手の催事には参加を控えるようお達しが出ていますので、残念ながらキャンセルしました。

そんな中、twitterで「2021春の荷電祭」というイベントを知りました。

twitter上で荷電を競作しませんか?というイベントです。

普段、あまりこのようなイベントには乗らないのですが、丁度荷電を作りたいタイミングでもあったので、参加してみることにしました。

あっという間に参加者が増えて総勢60名近くなったので、一旦募集は締め切り、その後色々あって運営側に参加させて頂くことになりました。

発案者のかたのコンセプトに賛同したのが、一番大きな理由です。

荷電を作ろう です。
それだけです。
人数が増えた  お祭りになった  まとめよう
みんなで 荷電を作ろう 出来上がったら楽しいことしよう
それだけです。

この手の模型イベントはシンプルであるべきです。
繋がりも、あまり密にしない。出来るだけフラットにする。
そうしないと、一部のアクティブ勢だけが盛り上がり、他の人が置いてけ堀になります。
そうなるとイベントとしては失敗なのです。

特に、クリエイターが集まるイベントは個性的な人が多いので、そのぶつかり合いが良い方向に行けばよいのですが、あまり関係を密にしすぎると、思わぬ事からトラブルを生みがちです。

熱意は工作のほうに向けるべきなのです。仲良しになって工作以外で盛り上がる必要は全くない。
ありがちなのは飲み会などが頻繁に開催されるようになることですが、お酒が入るとトラブルも生まれやすいんですよね。幸いコロナなのでその心配は無さそうですが。

ですから、開催者側が冷静で、かつ浅めに運営しないと大所帯のイベント運営は難しいのです。このあたりが、他のイベントと模型イベントの大きな違いだと思っています。

軽便祭も運営チームの方々のスタンスの正しさが、毎回成功に導いていると思っています。

というわけで、来年3月に向けて荷電を作っていくことになりました。

管理の都合上、現時点で新規参加者は締め切っていますが、厳格なイベントではないので、参加発言されていないかたでも、面白いなと思ったらtwitterに#2021春の荷電祭のハッシュタグを貼って作品を公開して頂ければよいのではないかとも思っています。

ただひとつ個人的な問題があります。

最近、ちょっと鉄道模型に飽きてきちゃった(苦笑)

※いつものことですww

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SNS展示会の課題について

先般行われたエア軽便祭2020、周囲からも好評で成功したイベントだったと思います。参加者のひとりとして大変うれしく思います。

その一方で、初めてのSNSイベントという事で色々な課題や問題も出てきました。今日はそれについてまとめてみようと思います。

【出展側の課題】

SNS展示では、見せ方、キャプションの付け方で大きく変わってくるというのを実感しました。

仮に「いいね」を評価基準としたとき、「いいね」が多い作品には、その作品そのものの良さだけでなく、写真の撮り方のうまさとか、見せ方のうまさがあったように思います。

逆に言えば良い作品でも見せ方がもうひとつだと「いいね」が付かない。早い時間の投稿は埋もれてしまうので、「いいね」を貰いにくいという事もありそうです。拙作の「ねずきゅう」のように連投すると評価が分散するという課題もありました。

逆に「いいね」が多く付いたものが良い作品というイメージになってしまう事にも危機感を感じました。確かに「いいね」は評価のバロメーターではありますが、軽便祭はコンテストではないので、「いいね」の数だけで見ると見誤るように思います。

これは他のコンテスト、展示会などでもそうですが、評価の高いものというのは概ね、技術力に優れている、写真の撮り方も含めた見せ方がうまい、模型化した対象が良い、などの共通点があります。一方でマニアックすぎるもの、多少展示会の趣旨から逸脱しているものへの評価は低くなるように思います。

例えばウチの「ねずきゅう」はナローではありますが、フリーランスですし、さほどナローっぽくないところも多いので、その点では評価を頂けていないという可能性はあると思います。やっぱりコッペル、トロッコ、実物の模型化には敵いません。

恐れているのは、「いいね」を貰えなかったので、来年は出展を辞めようみたいな流れになってしまうことです。他人に評価されるためにやっているお祭りではありません。そこは強調しておきたいと思います。

でも実際、あまり「いいね」を貰えなかったツイートは正直悔しいと思ったりしました。いいねボタンなんて無くせばいいのにとも思いました。「いいね」だけが全てではないのですが、一度気にすると何だかずっと気にしてしまい、良くない精神状態になってしまいました。

このあたりがSNSでやるお祭りの課題のひとつじゃないかなあと思います。

自分の作品に付いた「いいね」を見てみると、9割以上鉄道模型をやっているかたでしたが、模型垢ではないかたからの「いいね」もあり、そちらのほうが嬉しく感じました。もう少し、それら外側の方々への注意喚起が出来れば良いなと思います。

今回気になったのは、リアル軽便祭での常連さんの出展が少なかったことです。KBMC、KMC、ONMCなどのモジュールクラブものは表現が難しかったのか、ほとんど投稿がありませんでした。いつも超絶モジュールでため息が出る礦林會の方々の投稿も無し。twitterアカウントを持っていないなどの理由もあるでしょうが、少し残念でした。

常連さんでは、駿遠倶楽部の方々も、くるまやさんの投稿以外目立ったものはありませんでしたね。倉林さんはお仕事の都合で不参加。磯野さんもお見受け出来ませんでした。

一方で、リアル軽便祭では恐らく出展されなかったであろう方々の投稿がたくさん見られたのは僥倖でした。地方在住でリアル軽便祭には来られないかた、グループ所属ではないので作品展示できない方々の作品が見られたのはとても良かったです。

その意味で、来年以降リアル展示に戻ったとしても、SNS参加枠を残しておいても良いのではないかと思いました。ただし、運営のかたのリツイートが大変なので、ハッシュタグ付けるだけで良いという形式で構わないと思います。

【鑑賞側の課題】

投稿総数が1500ツイート以上になり、全部を追いきれないという問題もありました。後から見返して、おっ、これいいじゃんと思った投稿も多かったです。未だに見逃している作品もあるかもしれません。

見る側の評価は「いいね」ボタン及び「リツイート」に終始していたようです。気になる作品にはレスをつけるとか、引用リツイートにするとか、そういう方向性がもう少し欲しかったように思います。

リアル軽便祭では会話が重要な要素のひとつで、オーディエンスの方々と色々会話させて頂くのが楽しいのですが、今回、それに欠けたのがSNS展示会の弱点なのかもしれません。「これ、どうやって作ってるんですか?」というのをSNSで聴くのは勇気がいりますし、文字として残したくないという事もあるかもしれません。これも難しい課題。

リアル軽便祭では、まず展示物をざーっと一望してから好みの出品物をじっくり見るという事が出来たのですが、エアではこれが出来ない。1500ものツイートを延々と追っていく作業は苦痛でした。集中力も途切れます。見る側の工夫も必要でしょうか。

ブログでまとめを書きましたが、私は「いいね」を押す前に気に入った作品はブックマークを付けました。そのほうが後で見直しやすいです。「いいね」でも後で見直しできますが、それよりもブックマークをお勧めします。

しかし、後で見直したらブックマークしそこねた作品を、まとめに書き漏らしていたりしたという事もありました。今更追加するのも何なので、そのままにしてあります。

大量のツイートを見ていくのは大変なので、出展者側の課題になりますが、ひとり1ツイートをベースにして、あとはそこにツリー形式でぶら下げていくほうが見やすくなるようにも思います。が、こういうのは必ずルールに従わない人が出て来ちゃうので難しいかもしれません。

【物販の課題】

物販系は完全に弱かったですね。祭板以外では目立った新作と言えば、ペアハンの柵原鉱山EL、アルモデルのOナロー運材台車、軽便ボギー客車程度ですか。猫屋線は沼尻タイプの告知に留まりました。コロナ問題で軌道修正したとの事。色々影響出ていますね。
ひのでんさんの桧レザーカット車両は面白かったです。

3Dプリンタ系は、私個人がまるで興味ないので割愛。もうしわけありません。

物販系のかたは、ご自分のツイートを繰り返しリツイートしないと埋もれてしまうので、難しさを感じました。あんまり宣伝を強くしても引かれるので、そのあたりのバランスが難しいですね。アル社長さんのように物販そっちのけで作品鑑賞してる人もいたようですしw

毎年買ってる南軽出版局の軽便讃歌10は、書泉グランデの通販で購入しました。

何はともあれ、エアではありましたが、無事に開催出来たことが一番良かったことです。運営の皆様にもう一度感謝しておきたいと思います。

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