2021春の荷電祭 クモユニ81を作る

荷電祭りでは、もう一両、クモユニ81を作ろうと思います。
クモニ83100を含めて、凄腕モデラーさんたちが凄い作品を作られていますので、わたしはそんなにディテールアップはせず、素材のGMキットを活かしたものに仕上げたいと思います。やりたくても超精密化は無理なので、自分に合ったスタイルで、やれることをやるというのが良いと思います。

で、GMキットを買ってきました。割と最近の作品なので、屋根上のディテールが一通りそろっています。これはこのまま使いましょう。

気になるところだけを加工します。

まずは、荷物ドア。クモユニ74でもそうでしたが奥行きが足りません。そこでドアをギリギリのところでくり抜き、くり抜いたドアにプラ板で枠を接着し、この状態で元の位置に接着すると、ボディの厚み分の奥行きが出て良い感じになります。

この部分は、床板に干渉しますので、床板側も欠き取ってください。床板を欠き取ることで方向が決まり、逆にはめることも無くなります。

前面は何故か運行窓がHゴム支持になっています。クモユニ81でHゴム化されたのは無かったと思いますので、削ってタヴァサのパーツを付けました。出来るだけ市販のディテールアップパーツは使いたくないのですが、ここはやむをえません。

大糸線の003にしますので、塗分けラインの凸モールドを削りました。第2エンド側のジャンパ栓受け形状が変なので、他のキットから削り取って移植したのですが、大きすぎて変な感じになっちゃいました。難しいですね。

同様に第一エンドの向かって左側にもジャンパ栓受けを付けておきます。
そのほか、モールドの甘いベンチレーターをプラ片で貼り直し。タイフォンカバーとテールライト形状も気になりますが、それを弄ると際限が無くなるので今回は辞めておきます。

その代わり、ヘッドライトにこだわることにしました。すり鉢型に凹みを付け、真中に0.3mmの穴を開けておきます。ここのディテールは塗装後に実施します。

GMの70系/80系は三角窓に窓枠表現がありません。ここも気になりますので、加工しました。

側板の三角窓の厚みを薄く削り、そこにプラ板から切った窓枠を貼り付けます。前面パーツの横もプラ板が当たるところを薄く削り、はめ合わせて調整しながらさらに削っていきます。

うまく接合出来たら車体を組み立てます。前面の方向と側板の方向が決まっていますので間違えないようにしながら、平行と直角に注意して接着。箱になったら屋根板を取付け。
下回りは先ほどのドアの凹み分をカットしただけで、あとはそのままです。大糸線では第2エンド側を列車の先頭に向けてつなぎますので、こちら側だけをボディマウントのTNカプラーにして、第1エンド側は台車マウントにしました。

動力は入れませんので、これで完成です。

が、クモユニ74を作った時に内装を表現したんですが、クモユニ81もスカスカの車内が気になってしまいました。そこで、プラ板から仕切板のみ切り出して接着しています。シルエットで見た時に意外と目立ちますので、車内の仕切り表現は今後も続けようと思います。

屋根上のパーツは塗装後に接着です。なので、これでだいたい完成となりました。2ヵ月(実質は1ヵ月ですが)掛かった74に比べて1週間で完成。早く作りゃいいってもんでもないんですが、少し慣れてきて歩留まり率が上がってきた感じはあります。

やっぱり模型は作り続けていないとダメですね。

あとは下地仕上げをして、塗装という段取りになります。

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2021春の荷電祭 クモユニ74を作る(3)

いつの間にか2021年になってしまっていました。
本年もよろしくお願い致します。

さて、昨年末から仕掛中だったクモユニ74の製作を進めましょう。

鬼門の屋根配線。どうも苦手です。
HO時代はそうでも無かったのですが、Nになると細かすぎて。しかも0.3mm線では太かったりします。それ以上細い線はトラウマがあって使いたくないのです(0.2mmのドリルをあっという間に折った悲劇から立ち直れない)

仕方ないので0.3mm線を使うのですが、GMの板キットは武骨なディテールなので、むしろ0.3mmくらい太いほうが似合いそうです。

ところで先日、ヤフオクで買ったジャンクの中に、クモニ83用の屋根配線エッチング板というのがありました。これ、接着するだけでOKなので大変便利なのですが、板厚が薄すぎて立体感に欠けます。そこで、これを下地にしてその上から0.3mm線を貼って立体感を出そうと考えました。

空気作用管はそのまま使います。これは便利。あっという間に出来上がり。

一方、パンタ後方に延びる母線はちょっと特殊な形状をしていて、これがクモユニのチャームポイント?のひとつになっています。

最初は普通に0.5mm線を貼りつけて、0.3mm線を押さえにしていたのですが、横から見た詳細な写真を見ると、母線は台座の上に乗っていて、屋根から浮き上がっていました。これはちゃんと作りたいので、一旦作った母線を剥がし、プラの細板から切り出した台座を接着。その上に改めて0.5mm線を貼りつけて表現しました。

避雷器の台などもプラ板加工です。ランボードはそのまま付けると屋根カーブに合わせて斜めになってしまうので、外側に0.3mmプラ板を貼って嵩上げし、水平が出るようにしました。

***

ドアを開閉式にしたので、室内もそれなりに作る必要があります。
床板はフラットにしなければならないので、モーター用に段になっている床板の出っ張りと、ウエイト押さえを切り取り、フラットにします。
その上からエバーグリーンの一番細かい筋板を切り出し、床板に見立てて接着しました。

ウエイト不足になりますので、床下のモールドを削ってウェイトを貼りつけます。そのままの長さだと台車に干渉してしまうので、1cmほど短く切るのですが、ウェイトは固い金属(鉄?)を使っているようで、通常の軽金属用の糸鋸歯ではなかなか切れません。
こういう時のために鉄工用の鋸を買おうと思っているのですが、いつも忘れます。仕方ないので軽金属用の鋸で削るように切っていきました。

カプラーはボディマウントのTNカプラーにするので、台車側のカプラー受けをカットするのですが、何となく物足りない。モーター車なのにモーターが無いのでスカスカです。
ダミーモーター付けるのはやり過ぎ?と思いましたが、勢いがついてしまっています。
プラ板を加工してデッチ上げてみましたが、意外とイケるのでダミーモーターを作る事になってしまいました。

そうなると排障器なんかも要りますね。ここは簡単に真鍮線を組み合わせて表現するにとどめました。スーパーディテールではなく、あるものがそれらしく付いているという感じです。精密なスケールモデルを作っているわけではないので、これで充分と思います。

ここまでやってしまうと、もう少し凝らないとつり合いが取れません。それはまた次回。

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2021春の荷電祭 クモユニ74を作る(2)

GMキットのクモユニ74を加工しています。

今回のコンセプトとして、エッチングパーツでゴテゴテにはしたくないというのがありました。

元が古いキットですから、お化粧するにも限度があります。繊細なエッチングパーツは似合いません。一番悩んだのは窓で、ここはエッチングパーツを使ってスッキリさせたいと思う反面、ここだけスッキリしてしまうとアンバランスになってしまうのが気になりました。

細密化することだけが模型ではありません。そこのバランスをどう取るか、いつも悩みます。

今日は前面の加工を行いました。

キットの前面は、ヘッドライトが全てモールドされています。流石にここは別パーツにしたいところ。そこで、ライトのセンターに2ミリの穴を開けてから、ヤスリで少し広げてみました。

元々、このヘッドライトはオーバースケールなんですが、「出目金」と呼ばれていたイメージをよく表現しているように思います。

そこで、余った100番台の前面にタヴァサのパーツを嵌めてみて、印象の違いをチェックしてみました。

スケール的にはタヴァサのパーツが正しいのでしょうが、見た感じはGMオリジナルのほうがクモユニっぽいです。そこで、タヴァサは使わずオリジナルのヘッドライトに穴を開けてクリアの棒を差し込むことにしました。

あとは行先表示窓です。狭いですね。実物はもうちょっと広い。ここは何とかしたいところなんですが、手を入れるとなると結構大変そうです。

KATOのASSYを使うと良いというお話を頂きましたが、折角GMの改造をしているのに、ここでKATOのパーツを使うのは本末転倒のような気がしました。それなら最初っからKATOを改造したほうがより良いものが出来るはずです。

スーパーディテールの細密モデルを作っているのではありません。あくまでもGMキットを使って自己流にアレンジしているのです。だから、ここで精密感に負けてKATOのパーツやタヴァサのパーツを使うのは負けだと思っています(笑)

それと、お金をかければ幾らでも細密化は出来るわけですが、それも本意ではありません。出来るだけお金をかけずに楽しみたいと思っていますので、そういう意味でも安易にパーツ利用をする事は控えたいと考えています。

色々めんどうくさいですね。性分なので仕方ありません(笑)

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2021春の荷電祭 クモユニ74を作る(1)

そんなわけで、荷電を作ることになりました。
ナローは当分お休みですねえ(苦笑)

今回のお題はクモユニ74の0番台。

東海道線で113系の先頭に立ち、堂々の16両編成を組んでいた時代を幼少期に見ていますので、荷電の中では一番好きな車両と思います。

小学校のころ、辻堂駅前の耳鼻科に通院していて、それが終わると病院の裏手のホーム脇の路地に行き、丁度やってきたクモユニ先頭の普通列車や、EF65PF牽引の14系ブルトレ「さくら」「みずほ」、153系やEF58牽引の荷物列車などを飽きずに見ていました。

東海道線には当時、新聞輸送電車というのがあって、クモユニが2連か3連で午後の東海道線を下っていくのです。各駅に停車して新聞を降ろしていくわけですが、これを再現してみたくなりました。

さて、そんなクモユニ74を作るわけですが、キットはGMのものがあります。

これを買ってきて、あっさり作ろうと思ったのですが、、、

ものが古いので色々と気に入りません(苦笑)

仕方なく、カッターナイフ片手に切り刻み始めてしまいました。これ、完成するのかな?
***

側板の加工

まずは側板です。このキットに限らずNゲージの車両全般に言えることですが、荷物ドアの奥行が足りません。
荷物ドアってのはかなり奥まっているんですよ。その表現が甘いんです。ボディ一体構造だと金型の関係でこうするしかないのでしょう。そこが気に入りませんでした。

すっきり仕上げたいところですが、印象把握というのはとても大事です。特にクモユニ74はシル・ヘッダーが無く、のっぺりとした車体なので、余計にドアのへこみが目立つのです。これを表現してみたいと思いました。

ドアをカッターで切り抜き、切り抜いたドアにプラ板で周囲を囲み、切り抜いたドアに奥行きを持たせて接着します。

勢い余って、片側の荷物ドアは開閉可能にしてしまいました(苦笑)

ドアが奥まって、荷電らしさが強調されたと思います。

続いて乗務員ドアです。これ、なんでこんな形なんでしょうね?全然似てない(笑)
クモユニの乗務員ドアは側板とツライチなんです。一段凹んでいない。さらに、窓も隅にRは付いていません。手すりも埋め込み型です。全部違う。

最初はそのままでもいいかなと思っていたのですが、一度気になるともうダメ(笑)
全然気に入らないです。

そこで、他のキットの乗務員ドアを移植することにしました。

一番ピッタリなのは101系用の乗務員ドアです。これがバッチリなのですが、ジャンク箱からは1両分しか発見できませんでした。101系に両運転台は無いので、2両分の先頭車側板が必要なのです。

仕方なくGMストアにバルク材を買いに行ったのですが、残念ながら101系先頭車のバルク材はありませんでした。色々物色して、クモハ123用の側板が何とか使えそうなので、これを調達してきました。

このバルクは可部線用と身延線用のパーツが1枚ずつ入っています。どうせバルクで売るんなら可部線用と身延線用1両ずつのセットにしてほしいものですが。

しかし!身延線用の側板は、側面の折り畳みステップの上の方に小さなルーバーが付いています。これでは使えません。ルーバーとその横のステップを削り取って、エッチングパーツのステップを付ければ良いのですが、それも面倒なのでもう一枚バルク板を買いました。

これを適当な位置で切り出し、クモユニの側板もカットして切り継ぎしました。

余ったクモユニの乗務員ドアはNナロー用に取っておきます。これ、けっこうありがたいのです。

<つづく>

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Nゲージで作る旧型国電(1) 大糸線4連

Nナローを始める前に、Nゲージをやろうとしていました。その時に手掛けた車両がようやく完成しました。そんなに精密ではありませんし適度に省略していますが、Nナローをやる傍ら、のんびり作っていければと思います。

【大糸線40、51系4連】

<クハ55435+<クモハ54005+<クハ55433+クモハ60022(M)>

製作期間:2019/11/10~2020/10/11

大糸線の40/51系4連です。

Nゲージ復帰後の旧型国電キットメイク第1作となります。しかし、完成まで1年近く掛かるとは。途中でNナローを始めたにしてものんびりしすぎのようです(苦笑)

元々はTMS1973年10月号(相変わらず古くてすみません)に掲載されていた西尾博保氏の作品にインスパイアされて製作したものです。
12年ほど前、鉄道模型をNゲージで再開した当初にも同じ編成で大糸線風のNゲージを作ってみたことがあり、それが私のNゲージの事実上のデビュー作でした。
この車輌はその後Nゲージからナロー専業にスイッチした時に処分してしまったので、我が家には残っていません。
Nゲージでの旧型国電製作にあたり、第一作に大糸線を選んだのには色々な理由がありますが、私のN車輌第一作を再製作するという意味合いも強く反映されています。

車輌は全てGMキットからの切り継ぎ加工です。
西尾氏の作例は茶色混在時のものでしたが、私のものは全て青22号の時代にしました。さらにクハ55は、トイレ設置後の車番号改定後としています。

【改造の概要】

クハ55435

先頭に立つのはノーシルノーヘッダー、サハ75からの改造車クハ55430番台です。
クハ55430番台には、色々なバリエーションがありますが、前述の西尾氏の作品のクハ55をベースとし、トイレ取り付け、番号改定がありましたので、これに倣いクハ55435としてあります。

サイドはウィンドシル、ヘッダーを削り取った後、トイレ部の窓を狭くしました。
ドアの形状が異なっていますので、それなりに加工してあります。2枚のドアは中枠付きになっています。一般的な改造ならタヴァサのパーツを貼りたいところでしょうが、お金を掛けたくないので、キットのドアを活かしてプラ板から切り出した中枠を接着しました。

キットの床下機器は実物とはかなり配置が違うように思うのですが、このあたりの表現には凝らないつもりなのでキットのままにしてあります。ただし、トイレ付きなので水タンクは装着しました。

前面はサハ改造なので独特のツラガマエです。GMクハ55キットのうち、列車番号表示枠が丸いタイプの前面を用い、窓とドアをくり抜いてから裏面をヤスって0.5mm厚程度まで削ります。続いて、片方だけHゴム化された前面パーツのモールドを、Hゴム以外すべて削り落とします。これを張り合わせて前面を作成しました。貫通ドアの窓には横桟が入っているタイプなのでプラ板で付けてあります。渡り板はキットの幌枠から切り取ったものを接着。先頭車ですので、運転台側はボディマウントのTNカプラー、連結面側は台車マウントのTNカプラーです。

クモハ54005

半流ノーシルノーヘッダー車が欲しかったので、クモハ51のキットを加工して作りました。こういう時は思い切って、側面の全ディテールを削ぎ落したほうが綺麗に作れるのですが、少し横着をしてしまい、案の定汚い仕上がりになってしまいました。こういうのは何度やっても上手くいきません。

さらにこいつは戸袋窓がHゴム化されています。これもエッチングパーツを使えばスッキリ出来ますが、加工するほうが楽しいので、余った41系の妻板からHゴムを切り出し、はめ込み加工してあります。

前面は運転台側がHゴム化されているものを使用し、窓の下の特徴的な大鉄型ベンチレーターは引き延ばしランナーから簡単に作ってあります。奇数車なのでジャンパー栓受けを他の前面パーツから切り取って接着しています。幌から渡り板を切り取って接着し、上の穴は埋めてあります。

中間なので連結器は台車マウントのTNカプラーを付け、運転台側にはカプラー根元の両側にキット付属のジャンパー栓を切り取ってボンドで貼り付けてあります。

クハ55433

これもサハ改造のクハです。435とは異なって貫通ドアの幅が広いタイプ。まさに中間車を先頭車化しましたと言わんばかりの顔で、こういうやっつけ仕事的な車両は大好きです(笑)

作り方は435とほとんど一緒ですが、シルヘッダーが付いているだけ楽でした。

特徴的な前面はGMのクモハ11のキットからクモハ12に改造するための前面を利用しました。オデコの部分だけクモハ41用のものを移植しています。サボ受けはプラ板から自作。中間車の運転台側カプラーの根元にジャンパ栓を付けるのは標準仕様となりそうです。

クモハ60022

ここまで作って、3両とも奇数車なのに気づきました。これでは編成が組めません。そこで、半流クモハ60の偶数車を作って動力車としました。

半流のクモハ60はGMのキットにはありませんので、切り継ぎ加工することになります。使うのはクモハ41キットとクモハ51用半流前面です。
まず、クモハ41の側板の加工ですが、運転席後部に縦樋が付く部分で切断し、長さを2mmほど短くします。続いて前妻と接続するRの付いている部分をカットし、51系の半流前面と接合できるように裏を削ります。このあたりの改造は、現物合わせの加工となります。こちらもノーシルノーヘッダー車ですので、クハ55435同様にシル・ヘッダーを削り落としました。

前面はクモハ51用のものを使い、シルヘッダーや幌枠を削り取って穴埋めし、プラ板から作ったサボ受けを接着。
側板が出来たら、前面と連結面妻板を貼り合わせて箱にします。クモハ41用の屋根板を載せ、半流部分に適合するようにカットして載せます。ここは上手く削れないので大雑把に処理し、エポキシパテで穴埋めして仕上げています。GMのキットの屋根板は反りが目立つので、加工後の接着は困難を極めました。

運転席直後のつなぎ目を隠すように縦樋を貼って、あとは平均的な仕様でディテールアップ。下回りもGMパーツを使いました。動力はGMのコアレス動力ですが、これは板キットには簡単に付きません。

キット裏側のモールドを削り取り、プラ板を重ね合わせたて作ったコアレス動力をはめ込むパーツを作成して接着します。

屋根上は殆んどキットのまま。20年前に作った時のモデルとは屋根板が変わったようで、パンタグラフの配線がモールドされています。これはそのまま活かしました。避雷器もキットのものを小加工しただけ。

【全車共通仕様】

手すり類は特に付けていません。私程度のスキルだと、このくらいの細密感で丁度良いようにおもいます。パンタグラフはGMのPS13、連結器はTNカプラーの密連。
台車もすべてGMのTR23。

最後までどうするか悩んだのはベンチレーター。パーツにヒケが目立ったのですが、1個1個手作業で修正しました。そんなことをするから完成まで1年も掛かるんです。後半はKATOのパーツが手に入ったので、2両はそれを使いました。

【塗装とレタリング】

第一作に大糸線を選んだのには、単色塗装なのでマスキング工程と塗装工程を省略できるという事も大切なポイントでした。
スカ色などの塗り分けの場合には、マスキングの手間がかかります。
第1作のコンセプトとしては車輌の改造を楽しむ事に主眼点を置きましたので、塗装では楽をしたいというのが本音でした。
そういう意味では、ぶどう色2号でも良かったのですが、少しは派手なカラーにしたかったという事もあります。

屋根上パーツを除く全ての車体ディテールを装着後、充分乾燥させてから青22号、屋根色の順で塗ります。屋根にはスエード調塗料を塗りました。ベンチレーターはニュートラルグレーを使っています。

レタリングはGMのインレタを使用。所属区表記は以前作った時使った、くろま屋のものが残っていたのでそれを使いました。

最後にテールランプの赤、ヘッドライトの銀、パンタ碍子に白を入れて完成です。

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苦手なこと。

模型工作で得手不得手というのは誰にもあるものだと思います。
ハンダ付けが下手、塗装が下手、プラ加工は性に合わない、ウェザリング嫌い、下地処理が面倒くさい等々・・・

私はとにかく、窓ガラスってのがダメです。

もう、車体は完成しちゃってる。塗装も無事に済んだ。レタリングもバッチリ。ウェザリングも程よく決まって、最後の仕上げのトップコートも綺麗に決まった。
ああ、やっと出来上がり!!

と、思ったら窓ガラスが残ってるじゃあありませんか。

こんなもの、付けなくたっていいよねえ。特にNゲージなんか目立たないんだし。

最後の最後、窓ガラスの装着っていう工程が、どうにも余計なんですよ。もう、自分の中では工作は終わっちゃってる。それなのに窓ガラスを入れなくちゃならない。

ああ!なんて面倒くさいの!!!

それでも、窓ガラスにサッシがモールドされているようなタイプは作らざるを得ないですよね。

しかし、そういうパーツの窓ガラスは透明プラです。だからプラ用接着剤で着く。

問題はGMの板キット。

コレには窓ガラス用の薄いビニール板が付いています。これを切って接着する。
ビニールですから、プラ用接着剤だとくっつかない。じゃあ、どうするの?

瞬間接着剤も使えません。まあ、普通はクリアーボンドってやつですか。

で、このクリアーボンドってのが結構扱いにくいんです。

付けすぎるとハミ出るし、足りないと剥がれる。ハミ出て窓ガラスが汚くなったら、折角綺麗に仕上がった車両が台無しです。

それなので、いつもこの工程だけ残して放置した車両が転がっています。

今日はやっと重い腰を上げて、窓ガラスの取り付け工事を行いました。

でもやっぱりうまく行きません。少しハミ出てしまったり、ズレてしまったり。

それでも、光線の加減できらりと窓が光ったりすると、嬉しいものですね。
なんかもう少し簡単に仕上げる方法は無いものでしょうか。

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塗装とレタリングのこと

以前、猫屋線コンテストで磐播急行電鉄という車両たちを作ったのですが、この時のカラーリングが旧西武色の赤とベージュでした。今回のねずきゅうでもこの色を使います。(在庫処分とか言わないこと)

西武赤電色は、栃尾電鉄(越後交通栃尾線)の色で、これが気に入っているんです。栃尾は一時期東急グループだったはずですが、何で西武色なんかにしたんでしょう?

時代経過を模型化したいという思いがありますので、旧塗装として阪急マルーンを想定しています。ブドー色2号でも良いんですが。あと、出来れば特急色とかも考えてみたいですね。将来的には特急電車も作りたいのです。軽便特急って、ありえなそうで面白いと思いませんか。

あと、思い付きで考えているのは阪神の赤胴車、青胴車みたいな色分けですか。西武のベージュに青系を合わせてみたら面白いかな?と思ったりしています。旧小田急色の黄色系と青系もダサい感じになって良いですね。なるべくダサい色合いにしたいところですが。
その他、将来的に導入予定の電気機関車の塗装は未定。茶系か黒が妥当な線ですが、青いのも良いなあとか思ったり。

こないだ思い付きで作った単端式は素直にマルーン単色にしましょうか。あとは市内線か!GMの路面電車キットを買うかどうかが悩みの種。モデモに手を出すと大変な事になりそうなので。

屋根は色々使い分ける予定ですが、基本的にはジャーマングレー。ベンチレーターはフィールドグレーを基本とします。下回りは単純に黒。

ウェザリングですが、ものが小さいのであんまりゴテゴテと塗ると汚くなってしまうので、控えめにしておきます。

ナンバーはとりあえず、

モハ
42

という感じでGMのインレタを貼っています。

あと、所属区名もインレタを貼っていますが、所属区そのものに意味はありません。とりあえず使ったのは長キマです。これは昔作った大糸線用のくろま屋のもの。10年以上経っていますが今でも使えたのはラッキーでした。

これらの貼り付けには、老眼鏡+天眼鏡というダブルメガネで対応しています(笑)

この、根元が可動式になっている天眼鏡は母の形見なのですが、意外と便利です。

最初は社紋を自作デカールで作って貼ろうかと思っていたんですが、どうせ見えないので辞めました。Nゲージサイズでは見切りも重要と思っています。スケールモデルではないですし、細密化するつもりもないので。

小さいものを作るのは大変ですが、慣れて来るとだんだん見えるようになってきます。一度慣れてしまえば、あとはそんなにキツくありません。何事もやってみないと分からないものですね。

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片ボギーの単端式を作る(1)

私にとって、ナロー鉄道模型と言えば一にダックスストーリー、二に玉軌道と来て、三番目くらいに位置するのが74年くらいから単発的に掲載された赤井哲郎氏の一連の作品群です。

特に印象深いのが75年1月号、通巻319号に掲載された「タンタンとホロハ」(ナローゲージブック1に再掲)。

1930年のフランス映画の話から始るという洒脱な文章もさることながら、返す刀で、いい年こいた大人がケロッグのオマケのミニカーに一喜一憂するなど、妙な子供っぽさもあったりして、大好きな記事のひとつです。

運転重視のために安定した既製品動力を使うという割り切り方は、現在の私の模型スタイルにかなり影響を与えてくれた記事でもありました。

そういえば「タンタン式」という読み方なのを知ったのも、この記事だったと思います。それまでは「タンハジ式」とか「タンパ式」とかそんな読み方をしていたような気がします。恥かかなくて良かった(笑)

その1年後、通巻330号に掲載された片野正巳さんの「単端11号」も印象的でした。マックのボンネットを使った大ぶりな片ボギー式で、これにインスパイアされた車両を猫屋線改造で作ったりしました。

で、Nナローを軽便電車でスタートさせたわけですが、ナローなんだからやっぱりナローっぽい車両が無いとイカン。という妙な理屈をこねて、一番軽便らしい車両という事で、単端式ガソリンカーを作ることにしました。

「下回りは既製品を使用する」というルールに則って、最初はロクハンのショーティー動力そのままを使うつもりでしたが、この動力、全軸集電なのに気が付き、それなら片ボギーに出来るんじゃね?というわけで、非動力側の台車を外したのがそもそもの始まりでした。

ここに単台車を付けてしまえばよいだけです。単軸側は車輪径大きいほうが良いよねって事で、アキアの台車を持ってきますと、オヤ?何だかそのまんま使えそうな予感がします。

そこで、片側をバッサリと切り落とし、ボルスター付きの1軸台車を作成。これを外した非動力台車の代わりに嵌めてみると、何と!あつらえたようにピッタリでした。勝ったも同然!

ネジ止めしてあるだけなので、いつでもボギー台車に戻すことが出来ます。

気になるのは集電で、片側2軸だけですが、流石はロクハン製品。走行性能に全く問題なし。ポイントも普通に通過出来ました。ただ、やはり集電不足は否めないので、単台車側からも集電できるように改造を検討してみましょう。

***

上回りは、今まで作った電車の余りパーツからでっち上げました。片ボギー単端と言えば日車のイメージなので、日車風にデザインしてみました。

車体はGMのスハフ43から。窓を1個分多くして下回りとのバランスを取りました。前面は旧国の余りパーツ。ボンネットはGMの保線車両のものを切った貼ったして、ネムタクのちどり号に着けられていた日産ボンネット風にしています。

その他、種車の都合で折戸を廃止して引戸にしていますが、車体裾は絞ってあります。ウインドヘッダ上の車両番号のサボ受けは要らないですね(笑)

あとは庇を付けて屋根板を載せるだけ。排障器くらい付けておきましょうか。ボギー側の台車枠も何とかしたいところです。

***

さて、ブログの更新は初動が大事という事で、2週間近く毎日更新してきましたが、流石にネタが切れてきました。小出しに出来ない性格なのと、ひとつを完成させないまま次に手を出すという悪い性格ゆえ、あっちこっちに手を出して記事の連続性に欠けるという状態になってきましたので、ここら辺で更新ペースを抑え、まずはレイアウトの完成に注力していきたいと思います。

記事は少しずつ書いていきますので、今後ともご贔屓のほどを。

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車両制作中

レイアウトを本格的に作り出す前に、ある程度車両を揃えておこうと思っています。
まだ仕掛中ですが、blogのネタが切れてきたので、とりあえず発表していきたいと思います。

モハ200系(仮称)

先日の例会でデビューした作品です。ベースはGMの京急1000系(旧)

(旧)って書かないと分からくなってるの嫌ですね(苦笑)小田急なんかも4000系とか5000系とか、私の知ってる形じゃないのが走っていてガッカリします(老害)

側面は京急そのままで切り継ぎ。前面は中間車のランナーに付いてる京王の奴を切った貼ったしています。連結面側も同じく中間車についている京成っぽいヤツですが、貫通ドアが狭すぎて多分人は通れないでしょう。

動力車をモハ200、制御車をクハ201としてみました。余った側面のパーツで短い中間車も作成中。サハ202になると思います。

台車は元ネタに敬意を表してOK-18あたりを切った貼ったしようかと思いましたが、そのまんまでも格好がつくのでこのままにするかもしれません。

モハ200のほうは、当初片運転台式だったのですが、ナローで片運転台の動力車は無いという社長の意向で両運転台式になりました。熊本電鉄に行った東急5000みたいなイメージです。思いっきり趣味が出ちゃっています。

現在は最終艤装とレタリング待ちですが、アルミサッシの色塗りが面倒で手が止まっています。窓側にサッシをモールドしてあるほうが楽なんですが、アレはアレで今ひとつ実感的じゃなかったりしますので難しいところです。

しかし、この車両は思った以上にまとまり過ぎていてつまらんという話が出ています。趣味の悪い経営者なので困りますね。

クハ56

GMのクハユニ56を魔改造したものです。ノーシル・ノーヘッダの車体に半流線形の前面を持つ、軽快なスタイルです。

側面は、二度と同じものは作れないほど切った貼ったしてしまいました。ドアが内よりなのは車体延長されたという想定からです。その際にノーシルノーヘッダー化されたとか何とか言い訳を考えましょうか。

お腹の緩い社長の一言で、3位側にトイレを設置することになりました。今のところねずきゅうでは唯一のトイレ装備車なので、それなりに人気の高い(?)車両になっています。

クハ44

越後交通栃尾線は大好きな軽便電車ですが、中でもモハ207は草軽のモハ104の車体を延長して作った車両で、スッキリした一段窓が好みの車両です。

そのモハ207をイメージして作ったのがクハ44です。車体はGMのスハ44ですが、窓位置が低いので上を切って下を嵩上げするという大工事を行っています。
ドアと前面は旧国の余りパーツから適当にでっち上げました。屋根を張り上げにするのが一苦労。

前述のモハ200系もそうなんですが、プラ素材でも張り上げ屋根は面倒ですね。しばらく張り上げ屋根は作りたくないと工場長が悲鳴を上げています。

当初はモハ44の予定でしたが、両運転台式のクハが欲しいという現場の要請を受けて電装解除しました。

形式はベースのスハ44の車番を継承してクハ44になる予定。

この他にも付随車を数量作っていますが、その話はまたの機会に。

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上回りのこと

下回りは、ほぼアキア車両をそのまんま使いますので、上回りの加工が車両制作の主体となります。

Zゲージの20m車はNゲージだと15m級くらいの長さになります。
鉄コレの15m級地方私鉄車両と並べると、むしろ大きかったりするくらいです。ナローって言えないかもしれないですね。

でも、栃尾や下津井が13m級、北勢線のモ270系、あすなろう鉄道の260系は15m級ですから、不自然に大きいというわけでもありません。あすなろう鉄道のように、付随車や制御車を短くすればナローっぽい感じになりそうです。

一般的なフリーランス軽便と異なり、80年代前半くらいの世界観にしていますので、かなり新しめの車両も導入していきたいです。そうなると動力車15mはおかしくないどころか、当然の選択肢と言えるでしょうか。

共通規格は動力車の全長と全幅のみ。幅は15mm~16mmで統一します。

上回りには「しばり」を設けました。

「出来るだけスクラッチはせず、GMの板キットを加工すること。」

というものです。出来るだけGMオンリーにして鉄コレやMODEMOなんかはなるべく使わないようにしようと思います。鉄コレ使っちゃうと何でも出来ちゃいそうなんで、それじゃあ面白くないんです。

GMしばりの理由は、昨年のJAMで見かけた須津谷急行の車両たちが物凄く気に入って、こういうのを作りたいと思ったからです。「ねずきゅう」も「スズキュー」にインスパイアされているんです。だからこそのGM板キットなわけです。

この「しばり」のおかげで、結構奇妙キテレツな車両が誕生しそうな予感です。80年代から90年代にかけてのNゲージの作例でよく見かけた自作車両たちの、細部は全然実物とは似てなかったりするけれど、何か物凄く力強い作例たちのイメージを再現出来たら良いなと思っているのですが。

キットを切った貼ったするのが大好きという性癖が影響しているんですが、この作業を楽しめるかどうかがカギのような気がしています。

GMのキットの中では、一番簡単に使えそうだったのが京阪600系で、これは現在、PLATZからOEMのプラモデルが出ています。少しお高いのですが3両分のパーツが手に入るので買ってみました。それでもそのままとは行かず、唐竹割の必要がありそうです。都電のキットも使えそうな気がしますが、路面が要らないなあ。

あと、GMさんにお願いしたいのは、江ノ電1000形タイプキットの再版。あれはそのままでも使えそうなんで(笑) 今なら鉄コレ動力が使えるんだし。売れないか(笑)

例外的に貨車や機関車は別のキット加工となるでしょう。貨車などはスクラッチしかないと思っています。機関車動力は今のところロクハンのZショーティーなどを想定しています。

Zショーティーは良く走りますし安いので、有効活用していきたいです。10m級くらいの電車も欲しいので、Zショーティーの改造を画策中。

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